「2番・野間構想」に広島・新井監督「十分考えられる」 攻撃のバリエーション広げ機動力野球実現だ

[ 2023年3月4日 06:30 ]

広島・野間
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 広島・新井貴浩監督(46)が3日、野間峻祥外野手(30)の2番構想を明かした。初回の送りバント封印を方針に掲げる今季。俊足、巧打の左打者が2番で機能すれば攻撃のバリエーションは確実に広がる。4日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)などオープン戦14試合で適性をテスト。他の組み合わせも試しつつ、ベストオーダーを探る意向だ。

 オープン戦たけなわの3月戦線。得点力アップを目指す新生・新井カープに、目玉になり得る再生プランが浮上した。過去に何度も指名されながら、定着に至らなかった2番・野間。新たに可能性を探る意図について、新井監督が説明する。

 「従来言っているように(初回から送り)バントはしない。仮に無死一塁から二塁でアウトになっても、野間が(一塁に)残れば仕掛けられる。2番は十分考えられる」

 俊足、巧打を誇る左打者。たとえ1番打者が凡退しても、もう一人の1番として仕切り直しができる上に、出塁すれば機動力を生かした攻撃ができる。2番に野間を置いた今春の実戦で、そうしたシーンが実際にあった。

 2月23日の楽天との練習試合。1番・西川が凡退した初回1死から右前打で出塁し、3番・坂倉の2球目に二盗。この時は成功しなかったものの、新井監督が言及したケースも含めると、野間が機能すれば攻撃の幅は広がる。同26日の中日とのオープン戦では秋山―野間で1、2番を組んだ。

 「野間の元々のヒッティングコースはセンターから逆方向。無死一塁で一、二塁間を強く破って一、三塁をつくりたいのはあるんだけど、彼を2番に置く場合は“引っ張ろうと思わなくていい”と言ってあげないと、打撃を崩しかねない。その配慮は必要だと思う」

 17年9月24日の中日戦を皮切りに、昨季も4試合あった野間の先発2番。これまでは菊池の不在など隙間を埋めるために入るケースが多かったが、今回は趣が異なる。新井監督が深い洞察力で左打者の特徴を見抜き、ポジティブな発想で実施する適性テストだ。

 野間は言う。「いろんなシチュエーションで、いかにうまく後ろにつなぐか。難しい部分はあると思うけど、シンプルにできればいいかな…と」。より攻撃的に――。他のパターンも試しつつ、ソフトバンク戦からのオープン戦14試合でベストな答えを導き出す。

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2023年3月4日のニュース