東京ガス・中川卓也 指名漏れ悔しさバネにスタメン奪取誓う

[ 2023年3月4日 04:44 ]

1年目からのレギュラー取りに意気込む中川(撮影・村井 樹)
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 【スポニチ大会注目のルーキー(上)】球春到来を告げる「第77回JABA東京スポニチ大会」は、6日に開幕する。即戦力として期待される注目の新人を紹介する第1回は、東京ガスの中川卓也内野手(22)。大阪桐蔭、早大とエリート街道を歩んできた巧打の内野手が、新たなステージでのスタートを切る。

 昨秋、まさかのドラフト指名漏れを経験した中川だが、すでに気持ちは前を向いている。「チームは2年間、内野のスタメンは変わっていないが、1年目からそこに割って入るつもりでいる」。21年の都市対抗制覇メンバーに、1年目から挑む覚悟だ。

 大阪桐蔭時代は根尾(中日)、藤原(ロッテ)を擁した黄金世代の主将として18年に春夏甲子園連覇を達成。早大でも1年春からリーグ戦に出場するなど期待されていたが「大学生活の9割5分はきつかった」。結果を求めるあまり、リーグ戦が終わるごとに打撃フォームを変え「1年春から出ながら、結果を残せない焦りもあった」と振り返った。3年秋こそ打率・333の好成績を残したが、通算打率は・211。ドラフトの指名漏れも「これが今の実力」と受け止めた。

 新たな挑戦の場となる社会人では、打順もポジションもこだわるつもりはない。大学までは主に三塁手として出場してきたが「守れと言われればどこでもやれる」。打順も任されたところで仕事を果たす考えで「むちゃくちゃホームランを打てるバッターではない。率にこだわり、何番でも相手にとって嫌な打者を目指したい」とした。追い求める理想像には、同じ左打者で侍ジャパンメンバーのソフトバンク・近藤を挙げた。

 大学では、これまでの野球人生で最大の挫折を味わった。「社会人では“あの経験があったからこそ”と言えるような結果を残したい」。4年間で味わった悔しさを決して無駄にはしない。(村井 樹)

 ◇中川 卓也(なかがわ・たくや)2000年(平12)7月28日生まれ、大阪府出身の22歳。4歳から野球を始め、大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。春2度、夏1度の甲子園制覇に貢献した。早大では1年春からリーグ戦出場。50メートル走6秒5、遠投100メートル。1メートル75、85キロ。右投げ左打ち。

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2023年3月4日のニュース