番長DeNA、ハマスタ新12連勝 今永「目標だった」菅野に初めて投げ勝ち3年ぶりG斬り

[ 2022年8月17日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA3―1巨人 ( 2022年8月16日    横浜 )

<D・巨>DeNA先発の今永(撮影・島崎 忠彦)
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 DeNA・今永昇太投手(28)は16日、巨人戦に先発して7回8安打1失点。尊敬し、今春にはアドバイスも受けた菅野智之投手(33)との投げ合いを初めて制し、同戦は3年ぶりの白星となる7勝目を挙げた。首位のヤクルトを必死に追うチームは6月28日の阪神戦から本拠地の横浜スタジアムで12連勝。06、15年にマークした球団最長記録を更新した。

 今永が真のエースへ大きな一歩をしるした。7回2死一塁、丸を147キロ直球で二飛に仕留め、悠然とベンチに引き揚げた。117球で8安打1失点の内容より、球界を代表する右腕に投げ勝ったことがうれしかった。

 「1年目から菅野さんとの投げ合いで一回も勝ったことがなかった。目標だったので達成できてよかった」

 今春キャンプ。元巨人で現在はチームメートの宮国を通じ、菅野にフォームのアドバイスを求めた。「関係のない選手にも親身になってアドバイスをくれる。器の大きな先輩」。そんな菅野との2年ぶり4度目の投げ合いで、感謝の思いを白球に込めた。初回1死二、三塁は中田、坂本の後続を斬って脱出。2回に岡本和に特大のソロを浴びてもリズムを崩さなかった。得点圏に走者を背負っても粘る。「僕の役割はいい投球をすることではなく、チームを勝たせること」とうなずいた。

 8月は広島・森下、阪神・青柳、そして菅野とエース級の投手と投げ合い3戦3勝。「好投手に勝ってこそ皆さんの信頼を得られる。これからも信頼を積み重ねていきたい」とエースの自覚を口にした。夏の甲子園の神奈川大会決勝。横浜が東海大相模にサヨナラ勝ちするシーンに「これも野球の怖さ。球数が多いとかも負けるとクローズアップされるけど、勝てば何も言わない。僕は必ず勝つことを意識している」。エースの役割は、どんな形でもチームを勝たせること。高校球児の姿に再認識させられた。

 巨人戦は19年8月25日以来、自身1087日ぶりの白星。チームは横浜スタジアムでは球団新の12連勝(1分け挟む)となった。首位・ヤクルトとは7ゲーム差だが、今永は「離れているように感じるけど僕らは追いかける立場。常にプレッシャーをかけながら、嫌だと思われないと」と力を込める。チームのために左腕を振り続け、最後に笑う。(伊藤 幸男)

 《本拠地球場連勝記録は19》DeNAが横浜スタジアムで6月28日の阪神戦から1分けを挟み12連勝。チームでは06年6、7月、15年4、5月にともに横浜スタジアムで記録した11連勝を抜く、本拠地での最多連勝になった。なお、プロ野球の本拠地球場連勝記録は、65年南海が大阪球場、80年広島が広島市民球場で達成した19連勝。

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