福島敦彦氏　大阪桐蔭・川原は背番号1に恥じない投球　終盤の球数が最少だったことも工夫感じた

第104回全国高校野球選手権大会第11日・3回戦   大阪桐蔭4－0二松学舎大付 （ 2022年8月16日    甲子園 ）

＜大阪桐蔭・二松学舎大付＞6安打完封勝利で8強入りを決め、雄叫びを上げる大阪桐蔭・川原（撮影・北條　貴史）　
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　【福島敦彦の迫球甲子園】大阪桐蔭の川原君は背番号1に恥じない投球だった。1回戦の旭川大高戦で初回に先制点を許すなど3回までに3失点した反省を生かし、この日は初回から力強い真っすぐを主体に気迫を感じさせた。援護点をもらったこともあり4回以降は変化球主体の配球で打者の目先を変え、7回以降は緩い球も使い打たせて取る投球に。7回以降の終盤3イニングの球数が前、中盤と比較し最も少なかったあたりにも工夫がみられた。

　攻撃陣は6、7回の好機で無得点だったことを反省すべき。準々決勝以降の戦いでは、取れる時に取らないと勝機を逸する可能性もある。

　二松学舎大付は強力打線を4点に抑えたことは評価できる。2年生捕手の押切君は2回に自らの失策が失点に絡むミスもあったが、ピンチでも逃げることなく“攻めのリード”を貫いた。逃げていれば、さらなる失点を招いたはずで好感をもった。この日先発した大矢君をはじめスタメン4人が1、2年生の若いチームで、来春以降に期待したい。　（報徳学園、慶大、中山製鋼元監督）