来季からルールで縛られる守備シフト、無制限最終年に使用率が5・4%増加

[ 2022年5月3日 15:21 ]

ロイヤルズのカルロス・サンタナ(AP)
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 MLBの守備シフト無制限は今季限りで、詳細はまだ決まってはいないが、来季からは二塁ベースを境に片側に内野手が3人以上立てないなど、ルールができる予定。そんな中、今季は5月1日(日本時間2日)までMLB全体で36・4%の打席でシフトが使用されている。これは21年の31%より、5・4%も上がっている。

 特に多用しているのはブルージェイズで対戦相手の全打席の70・9%。他ドジャースが62%、メッツが54・8%、マーリンズが50・8%と半分以上で、4球団全てここまで勝ち越し、好成績を上げている。シフトはとても有効なのかもしれない。今季50打席以上に立って、その90%以上でシフトを敷かれている打者(スイッチヒッターは左打席と右打席を分ける)は、大谷翔平を含めて17人。うち打率1割台前半が5人、1割台後半が4人、2割から2割1分が4人と、13人が低打率に苦しんでいる。

 スイッチヒッターのロイヤルズのカルロス・サンタナは左打席の打率は・104で、左の時は100%シフトを敷かれている。同じくスイッチヒッターのブレーブスのオジー・アルビーズは左打席の打率は・164で、98・5%がシフト。ドジャースの左打者マックス・マンシーは打率・136で95・1%がシフトだ。フィリーズのリース・ホスキンスは右打者で唯一17人の中に入っていて、91・4%、打席は2割だ。一方でガーディアンズのスイッチヒッター、ホセ・ラミレスは例外的な存在で、左打席で94%シフトを敷かれているが・411と打ちまくっている。大谷は92・9%がシフトで、打率は・228となっている。

 シフト使用が4分の1以下でも強いチームもある。ヤンキースの使用頻度は28番目の22・3%、ジャイアンツは27番目の22・4%。どちらが賢明なのかは、まだわからない。確かなのは無制限は今季限りであること。来季はヒットが増えるよう、内野手のポジショニングにルールができ、外野手についても、深く守りすぎないことなど検討されているという。コミッショナーは「野球ファンのために最良のルール変更を」と話している。

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2022年5月3日のニュース