ソフトバンク・甲斐“侍ジャパン内定1号”!視察した栗山監督の信頼揺るがず「魂を伝えていく立場」

[ 2022年2月3日 05:30 ]

ソフトバンク・甲斐と話をする侍ジャパンの栗山監督(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの甲斐拓也捕手(29)が栗山ジャパンの“内定1号”となった。野球日本代表の栗山英樹監督(60)が2日、ソフトバンクの宮崎春季キャンプを視察。来春開催予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け、鷹の正捕手を侍の「核」と表現した。若手主体で臨む3月の台湾代表との強化試合でも「捕る方だけは」と例外扱い。侍とチームの両方で絶対に欠かせない男は、課題の打撃強化を急ぐ。

 甲斐は、来春のWBCに臨む侍ジャパン、栗山監督の熱視線を浴びた。午後のフリー打撃中に、あいさつされて言葉を交わした。

 「いろんな話をしました。野球人として、声をかけていただけるのはうれしい。(代表の)常連ではないけど、日本代表ユニホームを着て出たいと思いますし、出られる選手になりたいです」

 ちょうど、課題克服中だった。甲斐の指導役を直訴した城島健司会長付特別アドバイザーから、付きっきりで打撃について助言をもらっていた。

 甲斐は昨季全試合に出場しキャリアハイの12本塁打をマークした半面、リーグワーストの142三振も喫している。強肩強打の捕手として日米で活躍し、侍でもプレーしたレジェンドOB、城島アドバイザーは理想の数字を示した。三振数は半分の71、打率2割7分で本塁打は0でもいい――。安定感ある巧打者への転身を促している。

 そんな変革中の甲斐でも、栗山監督の信頼は変わらない。3月の栗山ジャパンの初陣、台湾代表との試合は若手中心で臨む意向だが「経験豊富な甲斐は大事。侍の魂を伝えていく立場」と“甲斐不動”でメンバーを組むことを示唆した。「核となるところはお願いするしかない。キャッチャーは大事。仮に若手中心でも“捕る方”は早めにスタートさせないといけない」。

 昨季は日本ハムの指揮官として、甲斐に攻守で苦しめられた。「甲斐拓也の凄さは誰が一番知っているかというと僕が一番。彼にやられまくった。日本のベースになっているのは間違いない」。日の丸の土台を甲斐で固める。

 それでも本人は、至って冷静かつ謙虚。「立ち姿、根本から、ゼロから城島さんと打撃を磨いて、今までの全てを超えないと」。東京五輪金メダルは、すでに過去の栄光。これからの日本代表にも絶対欠かせない男がソフトバンクにいる。(井上 満夫)

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