阪神・高橋は中5日でヤクルト、巨人戦にぶつける可能性も まず8日ツバメ斬りでVローテけん引だ

[ 2021年10月5日 05:30 ]

阪神・高橋
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 首位攻防の先陣任せた!阪神・高橋遥人投手(25)が、8日のヤクルト3連戦の初戦に、今季初の中5日の登板間隔で投入される。目下2試合連続完封中と無双状態の左腕が優勝に向かう「Vローテ」の中心を担う。さらに、その後も中5日を継続すれば、14日巨人戦、20日ヤクルト戦登板も視野に入る。優勝争いのライバルを一気に蹴落とすためのキーマンとして、フル回転の期待がかかる。 

 優勝に向けて、大きな意味を持つ8日からのヤクルト3連戦。勝てば天国、負ければ地獄の直接対決。その首位攻防の先陣を託されるのは、目下2試合連続完封中、27イニング連続無失点中の高橋だ。今季初の中5日登板へ、静かに闘志を燃やした。

 「試合をつくることを第一に考えて、しっかり準備していきたい。その中で0点で帰って来られたら一番いいので、そこを目標に投げていけたらなと思う」

 まさにペナントレースの行方を左右する天王山。初戦に向かう左腕だが、その意気込みに重圧の気配は漂わない。代わりに行間からは確固たる決意がにじむ。ヤクルトは今季初登板となった9月9日の対戦で4回6失点と打ち込まれた相手。雪辱を期す闘志が重圧を上回っているに違いない。とはいえ、猪突猛進する気はない。敗戦の反省を糧とする。

 「長打を打てるバッターも多いですし、打率を残しているバッターも多い。回の先頭をアウトにして、ランナーをためないことを心掛けていきたい。バッターに向かって攻めた投球をしていきたい」

 目下2試合連続完封中。3試合連続完封となれば球団では1966年バッキー以来55年ぶりの快挙だ。“ヤク払い”とともに、さらに勢いを加速させる好機。福原投手コーチからも「状態もいい。いい投球を続けてくれているので遥人(高橋)の投球を心がけてくれたらと思います」と背中を押された。

 前半戦は上肢コンディション不良などで2軍調整が続いた。それでも優勝争いが佳境を迎えた時期に復帰し、目下3連勝と頼もしい働きを続ける。まさに「Vの使者」。それでもまだ満足はしない。

 「まだ何にもできていないので、少しでもチームに貢献したいという気持ちだけです」

 今こそ、貢献の時。状況次第では8日以降も、中5日の「Vローテ」が続く可能性がある。ヤクルト戦から中5日で14日巨人戦、さらに三たび中5日で20日ヤクルト戦に回れる。目下チームは1ゲーム差で首位・ヤクルトを追う立場。3位・巨人にも早めに引導を渡したい。今や先発ローテーションの柱を担う高橋でライバルを蹴散らし、一気にスパートを掛ける公算は大きい。

 大きな山を乗り越えた先には「優勝」の2文字が待つ。残り17試合。高橋のフル回転を原動力に、矢野阪神が頂点に向かう。(長谷川 凡記)

 《左腕で3試合連続完封すれば初》阪神投手が3試合連続完封すれば66年バッキー以来55年ぶり。2リーグ制以降の3試合以上は62年小山正明の5試合連続(セ・リーグ記録)を筆頭に52年真田重男、59年村山実、63年中井悦雄、65、66年バッキーが各3試合の5人(6度)。すべて右投げで、左腕の高橋が達成すれば初めて。

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