阪神・糸原 高橋の好投に奮起! 6回に中日・大野雄から右翼線へ決勝打 “虎の子の1点”叩き出す

[ 2021年9月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー0中日 ( 2021年9月18日    甲子園 )

<神・中(17)>6回1死二塁、右翼線に先制の適時二塁打を放ち、ベンチに向かってガッツポーズの糸原(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 難敵相手に響かせた快音が勝利を一気にたぐり寄せた。阪神・糸原が、相手エース・大野雄から決勝点を生む先制打。“虎の子”の1点を叩き出したのはスコアレスで迎えた6回だ。

 「チカが出て、中野が送ってくれて積極的にいこうという中で、1球で仕留められたのは良かった」

 1死二塁、1ボールから投じられた140キロ直球を振り抜いた。打球はビシエドのスライディングキャッチも及ばず右翼線を破る適時二塁打。均衡を破る会心の一撃を「遥人が頑張っていたんで何とか先に1点という気持ちで打った」と振り返った。初回の第1打席の右前打に始まり、4回の左前打に続く3打席連続安打。打ち砕いた相手に、価値と進化がにじむ。

 大野雄に対しては19年は10打数1安打と歯が立たなかったことから動画で徹底的に研究。外角球とツーシームを両方追いかけていたアプローチを変更し20年から狙い球を絞った。昨年は10打数4安打と結果を残し今季も9打数5安打。「自分のやることをしっかりやった結果が今日は良かった」と通算でも打率・355と苦手意識は完全に払しょくした。

 「どこを任されてもしっかりチームが勝てるようにやって、勝つことだけを頭に入れてやってます」

 キャリア通算15度目のスタメンとなった3番では初めての猛打賞をマークした。不動の2番だった男は不振での打順降格、先発落ちも乗り越え再び打線に欠かせぬ存在。矢野監督からも「普段はつなぎ役とかで頑張ってくれる選手ですけど。全打席出塁で打点も挙げて。チームを引っ張ってくれて助かっています」と賛辞を受けた。

 「落とせる試合はないんで、しっかり自分たちの試合をして、ここまで来たらあとは気持ちだと思うんで。しっかり勝って優勝したいなと思います」

 しびれる終盤戦へ、誰もが前を向ける力強い宣言だった。(遠藤 礼)

続きを表示

この記事のフォト

2021年9月19日のニュース