巨人 2年ぶりの6連敗…野手17人総動員も実らず首位・阪神と4差

[ 2021年9月12日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―5中日 ( 2021年9月11日    東京D )

<巨・中>今季最悪の6連敗となり静まりかえる巨人ベンチ (撮影・光山 貴大)
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 巨人は11日、中日戦で2回までに5失点。野手全員を使い切る総力戦で終盤に1点差まで追い上げたが、届かなかった。19年8月31日から9月6日以来となる2年ぶりの6連敗。2日以降は9試合勝利がなく6敗3分けで、首位・阪神との差は4ゲームまで開いた。

 総動員での戦いも及ばなかった。4―5の9回2死二塁。死球で出塁した中島の代走にウィーラーを送り、17人のベンチ入り野手全員を起用した。一、二塁で長打が出ればサヨナラの好機。松原が空振り三振に倒れ、屈辱の6連敗となった。

 「あと一本が出なかったね」

 原監督は悔しさをかみ殺したが、チームはなかなかかみ合わない。指揮官はこの日、流れを変えようと、野手8人のオーダーのうち6人と大幅に打線を組み替えた。前日と同じだったのは2番・坂本と4番・岡本和のみ。この日に出場選手登録された新外国人のハイネマンを「7番・右翼」で即スタメン起用した。「総力的に考えてやっていること」という指揮官の思惑通り、相手を上回る10安打で4得点も、2回までの5失点が痛かった。

 9月は1勝6敗3分けで、2日以降は9試合勝利なし。9月のチーム防御率4・71、打率・233は月別ではともに今季ワースト。特に最近9試合の先発投手は防御率6・07で、この日、3回KOのメルセデスも含めて4試合連続で先制を許している。

 先発陣は9月頭から中5日以下での登板を一斉にスタートしたが、結果的に防御率が悪化し始めた。9試合のうち先制した4試合でも、投手陣が踏ん張れず勝ち切れず。打線はこの日、4得点し1点差まで追い上げたが、同じく最近9試合は平均3得点と爆発力がなく、ちぐはぐな戦いが続いている。

 優勝争いが佳境を迎える9月。BクラスのDeNA、中日、広島6連戦の5戦目を終えて4敗1分け。首位・阪神とは4ゲーム差に開いた。「5点のビハインドが重かったかなというのがあるけど、諦めずに粘り強くいっているのは、とてもいいと思いますね」。原監督は前向きに捉えたが、9月1日以降に始まる6連敗は、4位だった第2次原政権1年目の06年以来15年ぶりとなった。(田中 健人)

 ▼巨人・松原(6回の2ランを含む3安打3打点)スイングできるところは積極的にいこうと思っていたので、最高の結果になった。

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