ソフトバンク初回11失点歴史的大敗 柊太10失点KO、高橋礼も止められず 工藤監督怒りの会見打ち切り

[ 2021年9月12日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5―17日本ハム ( 2021年9月11日    札幌D )

<日・ソ>2回1死満塁、西川に適時打を打たれた高橋礼(撮影・高橋茂夫)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクが11日、日本ハムに5―17で歴史的大敗を喫した。初回11失点は球団の福岡移転後初の屈辱だ。1試合17失点はチーム4年ぶりで今季両リーグ最多。先発の石川柊太投手(29)が1回もたず、2/3回で自己ワーストの10失点でKOされた。2番手の高橋礼投手(25)も1回1/3で6失点と、出血を止められなかった。工藤公康監督(58)は両右腕の2軍降格を示唆。札幌ドームの不敗も12戦で止まった。

 アマ野球なら5回コールド負け。今季両リーグワーストの17失点で惨敗。先発した石川が初回に大炎上した。前夜も7回に救援陣が4失点。連日の投壊に、工藤監督は血走った目で「はい、というわけで今日はお疲れ様でした。ごめん」と自ら会見を打ち切った。

 札幌ドームで4連勝中だった石川が1回持たなかった。2四球などで1死満塁となり、連続適時打でまず4失点。味方の失策も絡んだ。この回2度目の打席となった西川には走者一掃打。さらに適時打を浴びて2死一塁で高橋礼と交代した。

 打者12人に54球を要し、先発では自己最短2/3回、自己ワーストの10失点。「長いイニングを投げようとマウンドに上がった。短いイニングしか投げることができず、本当に申し訳ない」と謝罪コメントを出した。個人の初回2桁失点は球史に5人いるが、球団では初めて。不名誉な記録を刻んでしまった。

 高橋礼もいきなり近藤へ四球。続くDH王柏融(ワンボーロン)に2点打を食らった。午後2時10分に始まった日本ハムの初回攻撃で、石川は33分間投げ続けて2死しか取れず、野手は40分43秒間ひたすらに守り続けた。ロングリリーフを期待された高橋礼は2回も乱調が続き1回1/3、打者13人に6安打6失点。3回のマウンドに姿はなかった。

 初回の11失点は1989年のホークス福岡移転後初の不名誉。指揮官は「こういう(4位)中で戦う以上、何とかしなきゃという気持ちを出してやってもらいたい。次があるのか、次がないのか。その辺も考えたい」と両右腕の2軍降格を示唆した。

 昨年9月から続いていた札幌ドームの不敗記録は12戦で止まった。計16安打も今季ワースト。17失点は17年8月8日ロッテ戦以来4年ぶりだ。

 打線は2本のソロを含む10安打5得点と意地を見せた。「初回が全て、といえば全て。自分も長く野球をやっていますけど、こういうことはなかなかない。こういう中でも野手は得点を取ってくれた。明日につながってくれたら」。再び貯金はなくなった。(井上 満夫)

続きを表示

この記事のフォト

2021年9月12日のニュース