ロッテ・小島 プロ初完投!前夜快投の朗希効果 自分の投球貫き7勝目

[ 2021年9月12日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ4―1楽天 ( 2021年9月11日    ZOZOマリン )

<ロ・楽>1失点完投勝利し捕手・加藤に笑顔の小島(撮影・長久保 豊)
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 考えてみれば初めてだった。プロ初完投で自己最多タイの7勝目。ゲームセットの瞬間、ロッテ・小島は戸惑っていた。「どこにいればいいのだろう」。3年目で初めてマウンドで迎えた勝利の儀式は、仲間のハイタッチを待つだけだった。

 9回109球、4安打1失点。8三振を奪い無四球で飾った。「みんなの笑顔を見られて凄くうれしかった」。前日は佐々木朗が8回2失点と圧巻の投球。小島も「僕も負けないように」と、初回から腕を振った。

 完封を意識し始めた8回、先頭の島内に左越えソロを浴びたが「何も変えずにいこう」と最後まで自分の投球を貫いた。今季チーム初の完投勝利。107試合目でようやく完投勝利投手が出るのは、17年の47試合目を大幅に更新する球団最遅記録だった。

 7勝8敗と黒星が先行した昨オフ、同じ左腕で早大の先輩であるソフトバンク・和田の自主トレに師事。「フォームの再現性、1球目から自分の思ったような体の使い方ができるように練習した」。土台となる体幹部分の重要性を知った。全て「次の回も任される投手」になるため。抑えの益田が3連投していた状況で、願ってもない初完投だった。

 3連勝で2位・オリックスに1ゲーム差をつけた井口監督は「昨日の(佐々木)朗希がいい刺激になった。先輩は負けられない」と相乗効果の首位固めに笑顔。イニング間にはいつものように梅干しで疲労回復に努めた小島は「首位の位置で投げさせてもらえることは幸せ」と汗を拭った。(君島 圭介)

 《12日から16日まで4連勝必須》パは首位ロッテと2位オリックスのゲーム差が1・0に広がり、3位楽天の自力優勝の可能性が消滅した。楽天は残り全勝でも勝率・638止まりで、ロッテが楽天との残り5試合を除いた他カード31試合に全勝した場合の勝率・646を上回ることができない。これで、2位以下で自力Vの可能性が残るのはオリックスとソフトバンクだけとなり、ロッテに最短で16日にも優勝へのマジックナンバーが点灯する。ロッテが12日の楽天戦から16日のソフトバンク戦まで4連勝し、その間にオリックスが4連敗でM26と条件は厳しいがどうか。

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2021年9月12日のニュース