大野豊氏　阪神・伊藤将のツーシームは脅威　あれだけ左打者の内角を制球良く使える左投手はいない

セ・リーグ   阪神5－0広島 （ 2021年7月3日    マツダ ）

＜広・神（9）＞阪神先発・伊藤将（撮影・大森　寛明）
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　【大野豊　視点】阪神・伊藤将は左打者の内角へツーシームをしっかり投げきれるのが強みだ。外角への直球、カットボールも有効になり、ベース板を広く使える。7回無死一、二塁では林、野間をいずれも内角球で差し込んで抑えた。あれだけ左打者の内角を制球良く使える左投手はそういない。規定投球回にわずか1回1/3足りないとはいえ、防御率は2点台の前半。5勝4敗の数字以上に安定感を感じる。

　7回は矢野監督から直接激励された。投手心理で言えば、もちろん、気持ちが入る。満塁から代打・松山に対して2ボールからカットボールを低めに決めて二ゴロ。5回も代打・長野を1―1から3球目のツーシームを外角低めに制球して二ゴロだった。いずれも打者が振りにくるカウント。持ち味を十分に発揮した。