サンズも輝も中野も“積極的休養”に阪神・矢野監督「疲れてくるのも当たり前」 打線機能せず1点止まり

[ 2021年7月3日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1-7広島 ( 2021年7月2日    マツダ )

<広・神(8)>スタメンを外れたサンズ(中)と佐藤輝(右)はベンチで話し込む(撮影・大森 寛明)
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 9回2死一、二塁、代打・糸井が空振り三振に倒れ、ゲームセットを迎えた。得点力不足に苦しむ虎打線は、わずか1点どまり。今季初のオーダーも機能せず。打線低調の現状打破を図った矢野監督は、表情を曇らせた。

 「変えてすぐうまくいけばいいけど…。疲れもある。これから先のことを考えてもいろんなパターンというか、そういうものも考えながら、やったこと」

 快進撃を引っ張ってきた主力たちの名前が先発オーダーから消えた。サンズ、佐藤輝、中野が、そろってベンチスタート。指揮官は「状態も最近、良くなかったし、1年間プロでやるのも初めて。疲れてくるのも当たり前やし、それは拓夢もそう」と新人2人を外した理由を説明。サンズも含めて本来の姿が影を潜める現状、蓄積疲労も考慮した措置だった。移動試合も重なったことで積極的休養が目的の打線を組んだが、不発に終わった。

 「(玉村は)タイミング(の取りにくさ)も、ちょっと手が遅れてくるからというのはあるにしても、(それだけではなく)今のチームの調子というのもね。そういうところもかみ合わなかった」

 フタを開けてみれば初対戦の20歳左腕・玉村を打ちあぐねた。今季初4番のマルテ、6月10日の日本ハム戦以来3度目の先発出場となった6番・小野寺は無安打。5番の大山も4回無死一塁、打者有利カウントの1ボールから直球を打ち損じて遊ゴロ併殺に倒れるなど、精彩を欠いた。

 「急に全員が一気に調子良くなることも、なかなかできないんでね。1人ずつが、何とかちょっとでも調子を上げるようにしたい」

 指揮官も思わず、苦しい胸中を吐露した。代打出場したサンズ、佐藤輝も沈黙。これでサンズ、佐藤輝はともに10打席、中野は22打席、快音から遠ざかる。梅雨まっただ中の天候のように、打線も湿りっぱなし。夏本番を待たずして、早くも寝苦しい夜が続いている。(山本 浩之)

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2021年7月3日のニュース