阪神・西勇 報われぬクオリティースタート 登板8戦中6戦で援護2点以下

[ 2020年8月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1-2広島 ( 2020年8月8日    マツダ )

<広・神(7)> 降板後ベンチから戦況を見つめる西勇輝(撮影・大森 寛明)
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 投手陣の「柱」が2試合続けて崩れるわけにはいかなかった。先発した阪神の西勇は6回4安打1失点。2試合ぶりのクオリティースタート(QS)を達成し、「打」の大山とともに復調を印象づけた。

 「昨日の流れもあるんで。そういう流れを感じながら、最少失点でいけたんで良かったと思います」

 7日の広島戦では先発の青柳が早々に崩れ救援陣も踏ん張れず15安打11失点の「投壊現象」。エースとして立て直しを図るマウンドだった。初回2死から長野にスライダーを中堅左に運ばれるソロを被弾。前回1日のDeNA戦で4本塁打を浴びるなど6回5失点だっただけに悪夢がちらついたが、同じ過ちを犯すことなく試合をつくった。

 3者凡退に抑えたのは4回のみ。毎回のように得点圏に走者を背負ったが、相手打者のバットの芯を外す投球を粘り強く続けた。同点の6回には先頭の鈴木誠に左翼線二塁打を許したが、2死一、二塁までこぎつけ最後は田中広を一ゴロ。奪った18アウトのうち、実に13個がゴロアウト。持ち味を存分に発揮し大瀬良との投手戦を演じた。

 マツダスタジアムでの広島戦は5勝無敗で相性の良さは今季も健在。6回まで90球と余力を残していたが、7回1死満塁で回った打席で代打を送られた。試合後はチームに勝利をもたらすことができなかった悔しさが口を突いて出た。

 「監督も一試合一試合という気持ちがだいぶ伝わってるんで。代打も仕方のないことだと思っている。それまでの2打席で僕が打ってたりしたら代打もなかったかもしれないけど、それは結果論なんで。打撃でも貢献できるようにやるだけです」

 登板8試合で、援護点は7月5日の広島戦と同18日の中日戦の8点こそあるが、残る6試合はすべて2点以下。援護に恵まれないが、辛抱するのもエースの役割。次回は、スカッと勝利をつかみたい。 (阪井 日向)

 《両リーグ最多タイのQS》西勇(神)が6回を1失点の力投で2試合ぶりのクオリティースタート(QS=先発して6回以上を自責点3以内)。シーズン7度目は平良(D)と並び両リーグ最多だ。広島戦はオリックス時代から通算13試合で7勝1敗、QS12度と相性が良く、特にマツダでは無傷の5勝、登板した7試合すべてでQSをマークしている。

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