牛島和彦氏 ロドリゲス 直球とスライダーのコンビ抜群 横手からの変則裏技で幅も

[ 2020年8月9日 20:32 ]

セ・リーグ   中日2―2巨人 ( 2020年8月9日    ナゴヤD )

<中・巨>力投する来日初登板のロドリゲス(撮影・椎名 航)
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 【CHECK! 牛島和彦】中日・ロドリゲスは150キロを超える真っすぐと、落差の大きい縦のスライダーのコンビネーションが威力十分だった。特にスライダーは左打者の膝元へ決まっていた。一番の武器と言えるだろう。

 モニター越しの確認ではあるのだが、リリースした瞬間はど真ん中に投げているように映る。恐らく打者も「真ん中に来た」と、まず感じていたのでは。それが捕手の手元では、ワンバウンドになるぐらいのところに収まる。打者の体勢が完全に崩れた空振りやハーフスイングを取られるケースも目立ち、手が出てしまうのだろう。

 スライダーを意識し過ぎると、高めの力ある直球に空振りを奪われる。スライダーが低めに決まっている間は、まず大丈夫だろうという投球。中日は梅津、笠原、ロメロら先発投手に負傷離脱者がおり、柳も復帰したばかり。新たな先発ローテーション投手に目星が付き、収穫は大きい。

 球種は他にチェンジアップぐらいだったが、スライダーは肘を下げて横手に近い場所から投げることで横にも曲げていた。真っすぐは自然とカット回転がかかって決まる。テンポも速いし、上背もあり、初対戦の打者には厄介で戸惑うことになる。

 この日は7回1死まで無安打投球で、走者を背負う場面は少なかった。ややクイック気味に投げるシーンもあったが、足の速い走者が出た時にどんな対応ができるか。そこに苦しむ外国人投手も多いだけに、引き続き見ていきたい。(本紙評論家)

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