日本ハム大王、本拠1号がV弾!観戦ツアー台湾ファンの前で「記念すべき本塁打」

[ 2019年6月15日 05:30 ]

交流戦   日本ハム5―4巨人 ( 2019年6月14日    札幌D )

7回2死一塁、王柏融は右越えに2ランを放つ(撮影・西尾 大助)
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 本拠地で描く初アーチ。しかも、決勝の3号2ラン。日本ハム・王柏融(ワンボーロン)は万感の思いでベースを一周した。

 「チームに勝利をもたらせて記念すべき本塁打になった。みんなが勝利を諦めずに一丸となって仕事をしているのが今の強さだね」

 負ければわずか一日で首位陥落となる中での逆転劇。3安打の固め打ちで引き分けを挟んでの3連勝に導き、チームはリーグ戦に続き、交流戦でも単独首位に浮上した。お立ち台では「札幌ドームの皆さん、応援ありがとうございました」と上達する日本語を披露し、喝采を浴びた。

 1点ビハインドの7回だ。中田の左前適時打で同点に追いつき、なおも2死一塁。高木の2球目を右翼席に運んだ。過去左投手のカットボールは6打数無安打だったが、左手でうまくバットに乗せた。「フォームは崩れたけど、甘いところを打てたので本塁打にできた」。オープン戦の4試合を含め、本拠地28試合目。金子打撃チーフ兼作戦コーチから「角度をつけて打つ打者じゃない。欲しがるといいことない」と諭されてきた。無欲で打った一撃だった。

 尊敬するソフトバンク・王貞治球団会長がかつてプレーし、6歳上で「憧れ」という陽岱鋼(ヨウダイカン)が所属する巨人。故郷で大王と称される男にも「台湾でも巨人は代表的なチーム」と特別な試合だった。スーパースターの直接対決に、台湾からの団体ツアー客も観戦。その前で最高の結果を届けた。「勝ちたいという魂の積み重ねで負けないようにやっていく」。栗山監督も笑みを見せながらも、引き締めることを忘れなかった。 (東尾 洋樹)

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2019年6月15日のニュース