阪神・糸井、9回に希望の一発 矢野監督「明日につながる」

[ 2019年5月26日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―6DeNA ( 2019年5月25日    横浜 )

9回無死二、三塁、左越え3ランを放った糸井を迎える矢野監督(撮影・会津 智海)
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 阪神は25日、DeNAに5―6で惜敗して連勝は4で止まり、DeNA戦も7連勝でストップした。それでも0―6の9回に糸井嘉男外野手(37)の左越え3号3ランなど6安打を集中して5点を返す粘り腰を発揮。ミラクル逆転勝利とはいかなかったが、26日につながる猛攻を見せた。

 沈黙が続く左翼スタンドに“明日への白球”を届けた。0―6の9回。近本、糸原の連打でつくった無死二、三塁のチャンスで糸井のバットが火を噴いた。DeNA・上茶谷の外角高め直球を力強く逆方向へ打ち返した一撃は15日の巨人戦以来8試合ぶりの3号3ランとなった。

 「負けたので、それ以外ないです。(明日)勝てるように頑張ります」

 敗戦の中での一発を喜ぶ超人ではない。ただ、この一撃が8回までは完ぺきな投球を見せていた上茶谷をぐらつかせた。続く大山は二塁内野安打で新人右腕を降板させると、最後は守護神・山崎まで引きずり出した中で、さらに2点を奪った。代打鳥谷が左飛に倒れ逆転劇は夢に終わったが、希望を抱く土壇場での猛反撃に矢野監督も手応えを口にした。

 「明日もあるしね。明日もつなげられるようにというか、あれ(9回の5点)を生かせるように。あのまま完封で終わってたら(相手の)中継ぎも登板のないままだったし」

 先頭で突破口を開いた近本の一打も大きい。そこまで3打席抑えられていた「ドラフト1位対決」で意地の中前打を放ち、4試合連続安打とした。

 「完封で負けるわけにはいかない。自分のできることをしっかりしようと思いました。塁に出ること。ヒットだろうがエラーだろうが四球だろうが。何でも良かった」

 山崎は1、2点を返しただけでは出てこなかったはず。8回までの上茶谷の投球を考えれば9回に入った当初は準備していなかった可能性もある。浜中打撃コーチは「この5点というのが大きい。山崎まで出させたし、明日につながると思う」と強調した。

 DeNA戦の連勝は7で小休止。全て1点差だったチームの連勝も4で止まったが、負けても1点差。どんな展開でも勝負に持ち込める粘り強さが出てきたことは明るい兆しだ。(山添 晴治)

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2019年5月26日のニュース