DeNA上茶谷、完封逃すも虎止めた!9回に痛恨3ラン被弾も力投2勝

[ 2019年5月26日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA6―5阪神 ( 2019年5月25日    横浜 )

2勝目を挙げたDeNA先発の上茶谷(撮影・北條 貴史)
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 強烈な西日を受けながら、DeNA・上茶谷は一塁ベンチで勝利の瞬間を待った。1点差で逃げ切り。プロ2勝目を手にしたが、12球団の新人一番乗りの完封はおろか、完投も逃した。「凄く悔しかった」。球団史上最多の3万2085人のファンで埋まった本拠地で初勝利。初のお立ち台では本音も漏れた。

 「感覚が戻りつつある。直球で押していこうと思った」。8回まで2安打無失点。最速148キロを計測した己の武器を、これでもかと投げ込んだ。113球のうち約63%の71球。完封目前の9回に糸井の3ランなど4連打を浴びて4失点を喫したが、ドラフト1位ルーキーは探し求めていた答えをようやく見つけようとしている。

 「ずっと(原因が)分からなくて…。取り組んだのはありすぎて言えないほど」。春季キャンプで自己最速の152キロをマークした直球が、開幕後には130キロ台にまで落ち込んだ。五里霧中。もがき苦しむ中で、前日のブルペン投球でヒントがあった。「グラブの使い方、左手の引きの部分を変えたんです」。登板1日前。効果は結果となって表れた。

 チームは阪神に、そしてメッセンジャーにそれぞれ7連敗を喫していた。屈辱に終止符を打ち、ラミレス監督は「上茶谷は8回まで完璧。彼の投球が勝利の要因」と称えた。23日には母校・東洋大が東都大学春季リーグで優勝。「自分のことのようにうれしかった」と刺激をもらった右腕は、お立ち台で「2桁勝ちます!」と宣言した。「新人王も目指したい」。その言葉は、直球同様に力強かった。 (鈴木 勝巳)

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