巨人・菅野 令和完投1番乗り!「平成の完投1号」背番18先輩の桑田再現

[ 2019年5月2日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5-1中日 ( 2019年5月1日    東京D )

9回1死満塁、堂上を併殺打に打ち取り完投勝利、令和初勝利を挙げて拳を握る菅野(撮影・篠原岳夫)
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 最後までマウンドを譲る気はない。それがエースの意地だ。巨人・菅野は9回に1点を失い、今季初完封を逃した。なお1死満塁で堂上への初球にこの日最速タイの152キロ直球を投げ込んだ。最後は151キロで二ゴロ併殺。堂々の1失点完投だが、喜びよりも悔しさが込み上げた。

 「あそこ(9回途中)で交代なんてあり得ない。ブルペンで準備はしちゃったと思うので。余計な労力を使わせて申し訳ない」
 青木らに3者連続被弾した4月25日のヤクルト戦。直球とスライダーを狙われたが、この日も中日が、この2つの球種を狙ってくると読んだ。そこで「前回の反省も踏まえて」と序盤からカーブを効果的に使った。3者凡退の3回は全てカーブで打ち取るなどカウント球にも決め球にも使った。10連戦の5戦目。リリーフ陣に疲労がたまる中で、価値ある完投勝利を飾った。

 平成元年生まれ。2年連続沢村賞に輝いている菅野は、12球団で令和初の勝利投手になった。くしくも平成最初の白星を記録したのは背番号18の先輩でもある桑田真澄氏。同氏の代名詞もカーブだった。菅野が生まれる約半年前の開幕戦で完投勝利。桑田氏は昭和から平成へと時代をまたぎ、18番を背負った。通算173勝をマーク。菅野も「偉大な先輩ですし、偉大な大投手」と敬意を表す。その菅野は通算80勝、7回には通算1000奪三振も達成。選ばれた者だけが知るエースの系譜を受け継いでいる。

 「次の時代に初勝利を挙げた人が、“菅野は令和で最初に勝った人だよ”と言ったら、ピンとくるような成績を残したい」。平成に生まれ、平成で羽ばたいたエース。令和でも菅野の時代は続いていく。(岡村 幸治)

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2019年5月2日のニュース