阪神・鳥谷 北條との遊撃バトルが本格化 26日OP戦VS中日出場へ

[ 2017年2月24日 07:46 ]

ブルペンで打席に入り、球筋を見る鳥谷
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 阪神・鳥谷敬内野手(35)が26日の中日とのオープン戦(北谷)に出場することが濃厚となった。今春の実戦は8日の紅白戦で急きょ立った1打席のみ。攻守両面で調整は順調そのもので、北條との遊撃バトルがいよいよ本格化の時を迎えた。

 これまでと何一つ変わらず、万全の準備を施した。プロ14年目。長年に渡って猛虎不動の遊撃手だった鳥谷が今春は22歳の北條と競い合う立場としてキャンプを過ごしてきた。24日の休日を挟み、25日からは最終クールへ突入。黙々と続けてきた調整を経て、ついに本格的に実戦の舞台に立つ時が来た。

 「結果というよりは、しっかりやるだけです」

 語る言葉は決して多くなくても表情は明るかった。25日の日本ハム戦(名護)で今春のオープン戦は“開幕”。金本監督は別調整の糸井を除く主力組の福留と鳥谷について「25日はまだ出ない」と明言した。沖縄滞在中に出場機会を求めるのであれば、26日の中日戦でオープン戦初出場を果たすことが濃厚となった。

 北條との遊撃争いの舞台はついに実戦へ移る。今春の実戦出場は8日の紅白戦の1試合。それも当初の先発には名前がなく、金本監督の計らいで急きょ1打席だけ立ったサプライズ登場だった。結果は藤浪から痛烈な右前打。WBC出場を控えて仕上がり具合の早い藤浪からの一打で貫禄を示しても、この打席に限れば、ファンサービス的な意味合いが強く遊撃争いにおけるアピールとは少し違った。

 秘めたる思いを持ちながらの一日一日だったに違いない。昨季は打率・236の低迷。連続フルイニング出場も途切れ、8月後半からは北條が遊撃に固定された。11月下旬には金本監督と直接会談。「圧倒的な力を見せない限りは(力が)同じぐらいだったら若いのを行くという方に向いている」と伝えられた上で遊撃一本で勝負する意向を伝えて迎えた春だった。

 足を運んだブルペンでは小野、秋山らの投球練習の際に打席に立ち、“生きた球”でじっくりと目を慣らした。もちろん遊撃手としての軽快な動きは健在で、攻守両面でたくわえた力を「結果」に置き換える作業が始まる。北條うんぬんではく、自分自身との戦い。やるべきことは、分かっている。(森田 尚忠)

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