黒田を勝たせたい重圧?広島 今季最悪5併殺…わずか1点

[ 2016年7月7日 05:30 ]

<中・広>2回無死一塁、投ゴロ併殺打に倒れ、天を仰ぐ新井

セ・リーグ 広島1―4中日

(7月6日 金沢)
 広島打線が今季最多の5併殺を奪われた。黒田のために―。強い思いが重圧になったのか。わずか1得点。黒田の日米通算200勝を後押しすることはできなかった。

 初回から嫌な雰囲気が漂った。先頭打者の田中が中前打。実に19打席ぶり安打で突破口を開きながら菊池の痛烈なライナーは不運にも二塁正面を突いた。スタートを切っていた田中は戻れず、“併殺地獄”が始まった。

 2回は無死一塁から新井が投ゴロ併殺。同点に追いついた6回、なお無死一、二塁では新井の右飛に一塁走者のルナが飛び出して刺された。「黒田さんが頑張っていたので援護できなくて悔しい」。尊敬する大黒柱を援護できなかった新井は悔やんだ。4月26日のヤクルト戦(神宮)で通算2000安打を達成。同29日に本拠地マツダで催されたセレモニーでは黒田から花束を贈られた。次は…の思いもあっただけに一層肩を落とした。

 昨季は5度の対戦で3勝を献上して黒星は一度しか付けられず、対戦防御率1・64を許した中日・バルデスとは今季2度目の対戦。ナゴヤドームで7回2得点に抑えられた前回5月13日に続いて再び7回1得点の苦戦を強いられた。山井に代わった8回も無死一塁から丸が遊ゴロ併殺打。中日に5併殺を記録され打線は最後までつながらなかった。

 緒方監督は「(併殺が)多かったね」としながらも、「思い切って攻撃していっているわけで。いつもいつもうまくいく訳じゃない。また反省して切り替えてやっていきたい」と引きずらなかった。積極的な攻撃も今季躍進の一要因。不運を嘆くよりも前を向いた。1週間後、次は本拠地で黒田を援護するだけだ。(柳澤 元紀)

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2016年7月7日のニュース