目指せ真のエース 大谷よ斎藤さん超えろ 木田画伯がエール

[ 2016年3月24日 20:25 ]

斎藤雅樹氏と木田画伯

 日本ハム・木田優夫GM補佐(47)による今回の「木田画伯の球界絵日記」は開幕投手について。真っ先に思い出すのは、巨人時代の先輩、斎藤雅樹氏(51=巨人2軍監督)の投球。25日のロッテ戦(QVCマリン)で、2年連続の大役を務める大谷翔平投手(21)にも、同じ背番号11だった「平成の大エース」のような活躍を期待しています。

 3月25日、いよいよ2016年のペナントレースが開幕します。ファイターズは敵地・QVCマリンスタジアムで千葉ロッテマリーンズと対戦。開幕投手は昨年に引き続き、大谷翔平投手が務めます。

 昨年の開幕戦では初めての大役ながら見事に勝ち投手になりました。今年もチームに勝利をもたらす投球をしてくれると信じています。

 開幕投手はチームのエースと呼ばれる投手が務めるもので、もちろん、僕は務めたことはありませんが、そのプレッシャーも凄いと思います。「平成の大エース」と呼ばれ、先日、野球殿堂入りした斎藤雅樹さんは、僕がジャイアンツにいる間に6度開幕投手を務めて、特に94年から96年は3年連続開幕戦完封勝利を挙げています。

 サイドハンドから140キロ台後半のストレートと大きく曲がるカーブのほぼ2種類しか投げなかった大投手は、最後の2年連続20勝投手。11連続完投勝利の偉業を達成したばかりか、沢村賞3回、最多勝5回など素晴らしい成績を残しました。

 体力もタフですが、性格もおおらかで人に怒ったところは見たことがありません。チームの勝利に向かって黙々と投げ続ける姿は僕のエースとしての理想像の一つでもあります。ただ、そのおおらかさのせいで、200勝へのこだわりを見せずに自分の投球スタイルを維持できなくなったと判断して引退をしてしまったときは、斎藤さんらしいなと思いました。

 大谷投手にはこの先、斎藤さんを超えるような記録とともにエースとしても、斎藤さんを超える存在に成長してほしいと思います。 (日本ハムGM補佐)

 ▽斎藤雅樹と開幕戦 「平成の大エース」と呼ばれ、通算180勝をマークした。巨人一筋で90、93~97年に開幕投手を6度務め、4勝1敗の成績を残している。94年広島、95年ヤクルト、96年阪神には3年連続完封勝利を収めた。一方で、唯一の黒星を喫したのは97年ヤクルトで、6回2/3を5失点だった。

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2016年3月24日のニュース