オリドラ1吉田正 球児撃ち130m弾「開幕ローテの方から打てた」

[ 2016年3月21日 07:46 ]

<神・オ>3回1死、吉田正は藤川(手前)から左越えソロを放つ

オープン戦 オリックス2-4阪神

(3月20日 京セラD)
 かつて、幾多の好打者を「狙っていても打てない」と脱帽させた阪神・藤川のストレート。力感健在のその球をルーキーが完璧に捉えた。オリックスのドラフト1位・吉田正。3回1死、142キロ速球に持ち前のフルスイングを繰り出すと打球は右翼5階席前の看板を叩いた。推定130メートルの特大弾だった。

 「開幕ローテの方から打ててよかったです。(見逃しの)2球目の直球に差し込まれたと思ったので、自分なりにポイントを少し前に置きました。打球も伸びがありましたし、理想に近いスイングで振り抜けました」

 オープン戦出場2試合目での1号。今季の新人では楽天ドラフト3位・茂木(2本)に続く本塁打で、1位入団組では開幕1軍へ突き進む阪神・高山や楽天・オコエの先を行った。身長1メートル73の体に秘めた、天性の飛距離。1月の自主トレ時には、コーチ陣から「門田(博光)さんみたい」と通算567本塁打を誇った1メートル70の大打者に例えられた。豪快な振りで、青学大時代には大学日本代表の4番を張った。ジャパンで一緒だった高山とくしくも同じ「1番・左翼」で出場。「彼のヒットゾーンはとても広い。率を残せる」と実力に一目置きつつ、言い切った。「自分は長打が打てるし、打つ自信もある。負けたくない気持ちでやっています」

 左ふくらはぎ、右脇腹とケガが続いて遅れた1軍参戦。当初は2日間のお試し出場の予定だったが、前日19日の初出場初安打で1日延び、アーチでまた評価を上げた。福良監督は開幕1軍に関し「21日の試合が終わってからコーチ会議をやる。そこで決めます」と話した。外野陣では左膝に古傷を持つ糸井をDH起用する選択肢もある。大外から一気の開幕スタメン獲りすら見えてきた。

 ◆吉田 正尚(よしだ・まさたか)1993年(平5)7月15日生まれ、福井県出身の22歳。敦賀気比では1年夏から4番を打ち1年夏、2年春に甲子園出場。高校通算52本塁打。青学大では東都1、2部リーグ通算17本塁打。大学日本代表の4番を打ち、昨年6月のNPB選抜戦で高橋光(西武)から一発。8月の高校日本代表戦で2本塁打を放った。1メートル73、80キロ。右投げ左打ち。

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2016年3月21日のニュース