明治安田生命・大久保が今大会初完封 野村直伝カットが武器

[ 2016年3月10日 05:30 ]

<明治安田生命・東芝>5回1死一、二塁、柴原を三ゴロ併殺に仕留めガッツポーズを見せる明治安田生命・大久保

東京スポニチ大会 明治安田生命2―0東芝

(3月9日 横浜)
 社会人野球の幕開けとなるJABA東京スポニチ大会が9日に開幕し、3会場で予選リーグ3試合(5試合が雨天中止)が行われた。5年ぶりの優勝を狙うJX―ENEOSは新人の谷田成吾外野手(22)がサヨナラ打を含む3安打2打点をマークし、鷺宮製作所に競り勝った。明治安田生命の大久保匠投手(25)は東芝相手に5安打11奪三振で完封勝利。10日は3会場でこの日順延された予選リーグ5試合が行われ、決勝は13日となった。

 今大会初完封は、明治安田生命の4年目右腕だった。2点リードの9回2死三塁。大久保が投じた113球目の140キロ直球は外角低めに決まった。11個目の奪三振。最後のピンチをしのぎ「いいスタートを切れてよかった。周りの皆さんのおかげ」と笑顔を見せた。

 低めの制球に加え、明大時代に1年先輩の野村(現広島)から教わり、磨いてきたというカットボールを武器にした。1点リードの5回1死一、二塁ではカットボールで三ゴロ併殺。「拝み倒して教えてもらったかいがあった。感謝しています」と先輩へ頭を下げた。

 最速145キロを誇る本格派だが、昨年までは途中降板続き。ボールを握った段階から力が入り、握力が落ちたためだった。今年は無駄な力を抜き、いきなりの完封劇。エースの姿に、林裕幸監督は「頼もしかった」と目を細めた。(松井 いつき)

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2016年3月10日のニュース