榎田ローテ候補“大穴”に一気浮上 6番手の座必ず

[ 2016年3月10日 08:30 ]

ノックを受ける榎田

 オープン戦では中継ぎ起用されてきた阪神の榎田が、13日の2軍教育リーグ・ソフトバンク戦(鳴尾浜)で今季初めて先発することが9日、分かった。いまだ確定していない先発6番手の“大穴”として急浮上。他の若虎たちをまくっての開幕ローテーション入りも見えてきた。

 満を持して、6年目左腕が、まっさらなマウンドへと上がる。榎田は、宜野座キャンプ中の実戦から好投を続け、金本監督から投手陣のMVPに指名されるなど、評価を一気に上げてきた。

 オープン戦でも、2試合に登板し計3イニング無失点と好調をキープ。ロングリリーフも苦にしないことから、首脳陣もかねてから先発プランを温めていた。まずは、ソフトバンク戦で3イニングを投げる予定で、結果次第では継続して先発起用されることも考えられる。先発転向した13年から2年連続で開幕ローテーション入りしており、経験も豊富なところが強みだ。

 開幕まで約2週間に迫った時点での“配置転換”は先発枠争いの活性化を意味する。キャンプ中から競争の中心となってきた岩貞、岩崎は、ともに故障で実戦マウンドから遠ざかっている。現状、榎田とともに沖縄でアピールに成功した秋山が一歩リードしている格好で、香田投手コーチは「島本も状態が良いし、青柳、守屋も候補になる」と口にしている。

 9日、甲子園の室内練習場で行われた全体練習ではブルペン入りして調整。「もし長いイニングを投げることになれば、緩いボールもうまく使いながら投げたい。気持ち的には1人、1人しっかり打ち取っていくことは変わらない」と淡々と話した。

 25日の中日戦(京セラドーム)で開幕投手を務めるメッセンジャーが、中5日で回るプランが有力も、先発6番手は開幕2カード目となる31日のヤクルト戦(神宮)に登板する可能性もある。「先発・榎田」という“秘密兵器”が機能すれば、金本阪神の開幕ダッシュもより現実味を帯びてくる。

続きを表示

2016年3月10日のニュース