ルナ開幕4番濃厚 緒方監督“つなぎ”に期待「切れ目ない打線」

[ 2016年3月10日 06:37 ]

フリー打撃を行うルナ

 広島の3・25開幕DeNA戦(マツダ)の4番に、エクトル・ルナ内野手(36)の起用が決定的となった。今春オープン戦7試合のうち、4試合で4番を務める新助っ人。緒方監督は9日の練習後、4番・ルナについて言及し、「つなぎの4番。切れ目のない打線が組める」と語った。石井打撃コーチの認識も一致。希代のヒットメーカーが今季、赤ヘル打線の軸を担う。

 若ゴイ中心に臨む予定だった9日の社会人野球「オール広島」との練習試合は雨天中止。視察が流れた緒方監督は、屋内練習場で1軍の練習を見守り、終了後に取材に応じた。案件は打順。「まだ試している段階だからね」。決定ではない…と前置きしつつ、4番・ルナに初めて言及した。

 「試合を決める、打線の責任を負う…というのが、日本人が抱く4番像だけど、そういう考え方じゃなくて、つなぎの4番。ルナだと、切れ目のない打線が組める」

 中日在籍3年間で、通算打率・316を誇るヒットメーカー。指揮官が「クリーンアップ(4番)は外国人になりつつある」と語る通り、オープン戦はここまでの全7試合で3人の助っ人が4番を務めた。最多の4試合に指名されたのがルナ。開幕をにらんでの起用と見るのが自然だろう。

 打順を組む石井打撃コーチは「最終的には監督が決めること」としながら、「4番は軸になる人を据えたい。7番が日替わりになるのが理想。中軸が代わる打線は組みたくない」と方針を明言。同時に、昨季までの4番で、今春既に4本塁打のエルドレッドにも触れつつ、構想を明かした。

 「カントリー(エルドレッド)には流れを変える一発があるが、(打線が)切れる怖さもある。彼の前でいかに走者をためられるか。その意味でもルナは、つなぐ4番として適任だと思う」

 昨季までの中日在籍3年間で、ルナは4番での起用が最も多く179試合に出場。通算打率・318、18本塁打、96打点を挙げた。「4番でも9番でもやることは変わらない。重要なのは打点。得点圏にいるランナーを還すのが私の仕事だと思う」。当の本人は打順に無関心。あくまでチームへの貢献度を重視する。

 「打順はコーチが主になって考えている。大きなズレはない」。緒方監督は打撃コーチ陣への信頼感を強調。エルドレッドを下位打線に置くプランについても、「相手は怖いと思う」と理解を示した。25年ぶりのリーグ制覇へ。強打のドミニカンが軸として赤ヘル打線をけん引する。(江尾 卓也)

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2016年3月10日のニュース