高木京 前夜発表後にB氏、笠原元投手から何度も着信

[ 2016年3月10日 05:30 ]

頭を下げて謝罪する高木京

巨人・高木京も野球賭博関与

 猛烈なカメラのフラッシュとシャッター音。スーツ姿で会見に臨んだ高木京は、「G」と大きく書かれた球団旗の前で深々と頭を下げた。硬い表情を崩さず、「皆さんを裏切ってしまった。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。

 ファン、関係者におわびがしたいと、自ら申し入れたという会見。過去に関与した3人は公に口を開いておらず、謝罪会見に臨んだ選手は初めてだ。高木京は時折声を詰まらせ、緊張からか唇を震わせながら経過を説明。昨年10月に問題が発覚してからの心境を「びくびくしていた」と、恐怖心を抱き続けていたと明かした。今月に入っての球団の調査にも関与を否定。「名義貸しという形でうその供述をしてしまいました」とした。

 飲食店経営者B氏らとの「口裏合わせ」についても言及。B氏からは何度も接触があり「君は大丈夫」「笠原さんに名前を貸していたことにしよう」などと言われ、そこで「安心してしまった。この人はいい人だと思い込んでしまった」という。しかし、球団の調査などで「精神的に参って、これ以上うそをつき通すことは限界があると思った」。そして夫人や両親に相談。「真実を言うことを決心」し、8日に球団に伝えた。

 B氏とは関係を絶とうとしたが、前日の球団の発表後も笠原元投手やB氏から高木京、家族の携帯電話に何度も連絡が来たことを明かした。電話には出なかったが「今は凄く怖いというか、恐ろしい人だと思った」。今後については「野球賭博をやってしまったことをしっかり反省して、それを受け止めて、前に進んでいきたい」と話し、目を涙であふれさせながら「本当にすみませんでした」と約5秒、再び頭を下げた。会見は約13分。憔悴(しょうすい)しきった様子で、質疑応答も3問で打ち切られた。

 初登板から139試合無敗というプロ野球記録を継続中だった左腕。賭博という不祥事で大きすぎる「黒星」を喫した。

 ◆高木 京介(たかぎ・きょうすけ)1989年(平元)9月5日、石川県生まれの26歳。星稜3年夏に4番で甲子園出場。国学院大では3年秋に東都リーグで優勝した。11年ドラフト4位で巨人に入団。12年にセ・リーグ新人記録となる29試合連続無失点を達成して日本一に貢献した。入団以来139試合連続で黒星なしのプロ野球記録を継続中。1メートル83、86キロ。左投げ左打ち。

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2016年3月10日のニュース