福留 強烈一発 メジャーで対戦もカブレラは「普通の日本人の打者」

[ 2014年8月22日 05:30 ]

<神・中>2回1死一塁、福留が右越えに5号同点2ランを放つ

セ・リーグ 阪神5-4中日

(8月21日 京セラD)
 かわいい後輩を援護するには十分すぎる一撃だった。2試合ぶりにスタメンに名を連ねた阪神・福留が2回1死一塁から価値ある5号同点2ラン。カウント2ストライクと追い込まれながらも、中日先発・カブレラの内角低め直球を完璧にとらえ右翼5階席の壁にぶち当てた。

 「追い込まれてましたし、後ろにつなごうと。それだけでした。体がうまく反応した。鹿児島の後輩が投げているので、援護できて良かった」

 マウンドにはプロ初先発となった14歳年下で同郷の金田がいた。7月下旬の広島遠征では「せっかく同じチームにたくさんいるから」と榎田、大和と春季キャンプに続く「鹿児島県人会」を開催。互いの健闘を誓い合い、この日、ようやく勝利へと結び付いた。

 リベンジにも成功した。カブレラには昨季は9打数1安打。カブス時代の2009年にもナショナルズに所属していた右腕と対戦した経験があり3打数無安打に抑え込まれていた。昨季の来日時に「彼(福留)を覚えている。普通の日本人の打者だね。悪い意味じゃないけどね」と印象を語られたメジャー48勝投手に強烈な一発を見舞った試合後、福留は「覚えていないな…」と返して、笑いを誘った。

 金田とともに上がったお立ち台では「ベンチで一度も笑わなかったので、今度投げるときは笑うように指導しておきます」と、シャイな右腕に鋭いツッコミを入れスタンドを笑わせ「失敗もしながらムダにならないようにやっていってくれたら。これも1つのステップ」と、これからの大事さも説いた。

 8回にファインプレーした大和を「あれは大和しか捕れない!」と称えるなど、37歳のベテランは最後まで後輩を思っていた。今季、福留が本塁打を放てば5戦全勝。新たな“神話”が、猛虎を後押しする。

 ≪本塁打を放つとチームは5戦全勝≫福留(神)が2回に同点2ラン。今季は5本塁打のうち、肩書付きの殊勲弾が4本と貴重な場面での一発が多く、本塁打を放つとチームは5戦全勝だ。

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2014年8月22日のニュース