野村監督ムカッ!小野を懲罰降格 スクイズ警戒のサイン見逃し

[ 2014年8月22日 06:23 ]

<D・広>ベンチから選手を鼓舞する野村監督

セ・リーグ 広島0―3DeNA

(8月21日 横浜)
 広島は今季7度目の零敗を喫し、連続試合2桁安打は8で、チームの連勝は4でそれぞれ止まった。野村監督は2投手の3失点に失望感あらわ。中でも、3点目のスクイズを防ぎ切れなかった3番手・小野に怒りをにじませた。

 好調を維持していた打線が沈黙し、チームの連勝は4でストップ。帰りのバスへと急ぐ野村監督は「打線が打てなかったのは事実。ただ、点を与えないというところも大事だからね」とし、3失点に言及してみせた。中でも小野。問題のシーンは2点を追う7回だ。

 1死から代打・桑原に右中間三塁打を浴び、打席に8番・黒羽根。山内投手コーチがマウンドへ足を運び、スクイズを警戒するよう指示を出す。カウント1―1からの3球目。会沢は立ち上がってウエストボールを要求したが、投球はあろうことかシュート回転し、一塁線へ転がされた。

 「アレがすべてでしょう…」。3点目を失い、うなだれる小野。「2点と3点では大きく違う。投手コーチがマウンドへ行って“外せのサインが出るから見ておけよ”と注意しているのに、“わかりませんでした”ではどうしようもない」。野村監督はあきれ顔だ。

 実にもったいない失点の仕方。独り相撲を取った福井にも共通する。

 2回3失点で降板した17日の巨人戦(マツダ)から中3日での先発。1回、先頭・石川にストレートの四球を与え、続く山崎の投前バントを一塁へ高投。自らの失策で無死一、三塁とピンチを広げると、梶谷の犠飛で先制点を献上した。

 4回にも先頭・ブランコの中前打から、死球と暴投で無死二、三塁となり、再び犠飛で1失点。無安打で失点した1回といい、こんな不安定な内容では素晴らしいボールがかすんでしまう。福井自身もわかっている。

 「申しわけない。点の取られ方、内容がよくない。バント処理もそうだし、暴投もそう…」

 指揮官は「2点しか取られていないけど、取られ方がね。(チームは)いい流れ、いい雰囲気で来ているのに」とし、ため息をついた。福井の次回先発について、山内投手コーチは「考えます」と明言を避け、小野は2軍降格を告げられた。

 首位・巨人が勝ったためゲーム差は3。22日からは2・5差で追う2位・阪神を本拠地で迎え撃つ。切り替え、出直しあるのみだ。

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2014年8月22日のニュース