阪神“魔の神宮”で3連戦31失点 和田監督はリード面も指摘

[ 2014年8月8日 09:57 ]

<ヤ・神>7回2死、ソロ本塁打の山田(背23)を見つめる阪神ベンチ

セ・リーグ 阪神4-13ヤクルト

(8月7日 神宮)
 あぁ魔の神宮…。阪神は先発・歳内をはじめとする投手陣が踏ん張れず、13失点を喫する惨敗。先週に続き最下位ヤクルトにカード負け越しを食らった。首位・巨人も敗れたが、前夜に続くお付き合い。和田豊監督(51)の表情も、さすがにさえなかった。

 新たな鬼門になりかねないほどの、散々たる神宮3連戦となった。最下位ヤクルトを一飲みして、8日からの広島3連戦に臨むはずが…。この夜の13失点と合わせカード合計31失点。投壊ぶりに和田監督も嘆くしかなかった。

 「きょうだけじゃなく、この3連戦は先発がずっとね。2番手以降も抑えきれなかった。3試合で31失点か…。ヤクルト打線がかなり状態がいいのを差し引いてもね。取られすぎ」

 神宮では先発投手陣が大量失点を続けてきた。負の連鎖を止めるべく先発した歳内も例外ではなかった。3回まで無失点も4回に餌食となった。1死一、三塁から畠山に左前適時打され同点。気落ちしたのか、続く森岡に勝ち越し3ランを浴びた。2死後、投手・村中に安打を許し山田に左前打されたところで降板。2番手・榎田も食い止められずこの回だけで大量7点を失った。ヤクルト戦で1イニングに7失点するのは10年7月8日(甲子園)の4回に7失点して以来の屈辱だった。

 がく然とするデータが浮かび上がる。今季の神宮3連戦3カードはすべて1勝2敗で3勝6敗。その敗因に挙げられるのが、先にも記した投壊現象だ。開幕直後の3連戦も計25失点と苦しんだが、今回はそれをも上回った。全9試合で5試合が2ケタ失点という情けなさだ。当然のことながら、チーム防御率も敵地5球場では群を抜く悪さ。75イニングで自責点は68、防御率は実に8・16と散々たる数字となった。

 もちろん、投手陣だけの責任ではない。指揮官が言及したのはリード面。「ランナーがいない時はうまいことリードしているけど、走者がいると完全に(狙い球を)絞られている」。ルーキーで奮闘し続ける梅野を責めるのは酷な話だが、ビッグイニングの多さに、思わず本音が漏れた。

 ヤクルト3連戦は2カード続けて負け越した。取りこぼしも痛恨だが、DeNAに3連敗した首位・巨人とのゲーム差を「1」しか縮めることができなかった。「切り替えてね。このまま引きずってはダメ。チーム、球場も替わるから」。和田監督は懸命に前を向いたが、後味の悪さを残しての帰阪となった。

 ≪同一カード15年ぶり≫阪神はヤクルトに大敗。5日からの3連戦で許した失点は11、7、13の計31と投手陣が崩壊した。阪神が連続する3試合で30失点以上するのは、07年5月26日オリックス戦と27、28日ロッテ戦に●0―7、●3―14、●0―10で31失点して以来。同一カードに限ると、99年5月7~9日の横浜戦に●0―16、○14―12、○6―5で33失点して以来15年ぶり。

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2014年8月8日のニュース