体感速度160キロ!盛岡大付 東海大相模対策は10メートル打撃

[ 2014年8月8日 05:30 ]

紅白戦で打席に立った盛岡大付・松本

第96回全国高校野球選手権

 今秋ドラフト上位候補、松本裕樹投手(3年)擁する盛岡大付(岩手)は7日、兵庫県西宮市内のグラウンドで練習を行い、第6日第3試合で対戦する東海大相模(神奈川)対策に乗り出した。140キロ超の投手4人をそろえる優勝候補撃破へ、紅白戦では投手を前に出して打ち込む徹底ぶり。2年前の岩手大会決勝で花巻東・大谷翔平投手(20=日本ハム)を攻略した秘策を再現し、夏の甲子園1勝を狙う。

 きれいなヒットは出ない。だが、それが先輩たちから受け継ぐ「秘策」だった。紅白戦を行った盛岡大付ナインは、正規の距離(18・44メートル)よりも約3メートル前から投げる投手を打ちあぐねた。それでも、関口清治監督は納得の表情を浮かべた。

 「2、3点は取らないと。打てなかったことはミーティングのネタになるのでいいです」

 6日の抽選会で、初戦の相手が東海大相模に決まった。チーム打率・421の猛打に加え、151キロ右腕・吉田ら140キロ以上を計測する投手を4人もそろえる。対策は、2年前に花巻東・大谷を攻略した「超至近距離打撃」だ。関口監督は「まだ時間がある。あした(8日)から大谷君を打つためにやった練習も入れていく」と説明した。

 フリー打撃では打撃投手を、この日の3メートルよりさらに前に動かし、約10メートルの距離から投げさせる。体感速度は160キロ。2年前の先輩も最初はバットに当たらず、前に飛ぶようになったのは試合の直前だったという。そして決勝では大谷から5得点を奪い、甲子園出場を決めた。

 150キロ右腕で、通算54本塁打を放っているエースで4番の松本は3打席無安打だったが「実戦は久しぶりですけど、感覚は悪くない」。夏は過去7度の出場で未勝利。今大会もいきなり優勝候補と当たるが、まだ時間はある。大谷攻略法の再現で、夏空の聖地に校歌を響かせる。

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2014年8月8日のニュース