9回2―7から逆転サヨナラ 伊東監督「星稜が頭よぎった」

[ 2014年8月7日 05:30 ]

<ロ・楽>9回裏、5点差を追いついたロッテは続く1死一、三塁で川本が左前にサヨナラ打を放ちウオーターシャワーを浴びる

パ・リーグ ロッテ8-7楽天

(8月6日 QVC)
 幕張劇場は最後まで目が離せない。5点差の9回に一挙6点を奪ってのサヨナラ勝ち。ロッテ・伊東監督は「長く野球をやっているけど、こんな試合は記憶にない。高校野球の星稜が(石川大会決勝で)8点差をひっくり返したけど、それが頭によぎったよ」と喜びを爆発させた。

 9回表が終わって2―7。松井裕の先発初勝利が濃厚だった流れを一変させたのが、先頭・岡田の左中間三塁打だった。続く鈴木、加藤も連打。連続四球に暴投や捕逸の幸運もあって1死満塁に。ベンチからの「いけるぞ!」の大合唱に応えるかのように、今江の左翼線への2点適時二塁打で1点差。クルーズの適時中前打で同点になると、ベンチは完全にお祭り騒ぎだ。

 最後は途中出場の川本が決めた。ファルケンボーグの初球直球を左前へ運んだ。ヤクルトから移籍して2年目のベテランは「最高です。劣勢の試合で勝てたのは大きい。最後まで諦めないのがチームカラーですから」。ヤクルト時代の10年4月3日の横浜戦(神宮)で代打逆転サヨナラ弾を放ったこともあるが、自身2度目の劇打に興奮を隠しきれなかった。

 チームは4連勝で、3位・日本ハムとのゲーム差も4に縮め、遠かったクライマックスシリーズ進出切符も視界に入ってきた。主将の鈴木は語る。「まだ誰も諦めていないことを、この1勝で証明できた」。「ミラクル・ロッテ」の本領発揮は、これから佳境を迎える。

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2014年8月7日のニュース