吉村禎章氏がセを占う 巨人の難敵はヤクルト

[ 2012年7月25日 15:35 ]

 【吉村禎章氏がセを占う】 優勝争いは巨人がこのまま逃げ切るとみる。球宴前の戦いぶりも、投打が非常にかみ合っていた。2、3点差なら中盤から終盤にかけて打線がひっくり返せる勢いがあるし、救援陣もいい。

 村田打撃コーチも「ベテランが頑張っている」と言っているが、暑い8月を高橋由や阿部、谷といったベテラン勢がどう乗り切るか。登板過多気味の山口やリリーフ投手と合わせて、先を見据えていかに休ませながら起用するかが大事だろう。

 追う中日、ヤクルト、広島はいずれも、エース級を巨人戦にぶつけてくるはず。中日と巨人が競っていれば相手チームのローテーションも分散されてくるが、今は巨人が独走気味。各チームとも球宴が終われば「一極集中」で巨人戦にエース級を投入してくるはず。特に難敵はヤクルトか。左投手が多く、巨人打線は非常に嫌がっている。打線もバレンティンら大砲がいて、細かい野球もできる。広島も野村ら若い投手が出てきて、大竹も安定感がある。これらの投手をぶつけられてきたら苦しめられそうだ。

 阪神は借金10。こちらは対巨人に絞る余裕はない。目先の1勝に全力を注ぎ、借金返済を目指すこと。DeNAは借金22の最下位。諦めるわけではないが、こういう状況になったら可能性のある若い選手をどんどん使ってほしいと思う。8月はどのチームも必死。そんな中での戦いで経験を積むことは、今後への財産になるに違いない。(スポニチ本紙評論家)

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2012年7月25日のニュース