大隣、両リーグトップの3度目完封 進化の外角攻め

[ 2012年7月16日 06:00 ]

<ソ・ロ>完封勝利した大隣は秋山監督(左)から頭をなでられ笑顔

パ・リーグ ソフトバンク2-0ロッテ

(7月15日 ヤフーD)
 19歳に負けていられなかった。2試合連続で高卒ルーキー武田から勝利のバトンを受けたソフトバンクの大隣は、散発2安打で9つのゼロを並べた。過去5年間で2度しかない完封勝利は早くも今季3度目で、両リーグトップだ。

 「(武田は)いい流れをつくってくれる。それに乗せてもらえるけど、負けられない気持ちもありますね」。武田のように150キロ超の「剛球」はないが「柔」で勝負した。初回2死一塁、4番サブローには外角直球、チェンジアップで空振りさせると、内角を挟み最後は外角フォークで空振り三振に。4回2死では再びサブローへ9球中8球までが外角。昨季まではなかった光景だった。

 近大時代から右打者へのクロスファイアが武器も、不調なら大乱調に陥る不安定さがあった。目からうろこが落ちたのは昨年。オリックスから移籍してきた自身との対戦打率・435、5本塁打のカブレラに「おまえは内角しか攻めない。打つのは簡単だ」とこき下ろされた。それから外角だけで打ち取る研究と実戦を重ね、今季の飛躍につなげた。リーグ2位の防御率1・88に浮上した27歳左腕の活躍で、首位ロッテとの差を5ゲームに縮めた。

続きを表示

2012年7月16日のニュース