唐川 4回完ぺき!先発ローテ見えた

[ 2009年3月2日 06:00 ]

<楽・ロ>4回を無安打に抑えた、唐川侑己

 【ロッテ5-2楽天】ロッテ・唐川侑己投手(19)が1日、楽天戦(長崎)に先発し4回を無安打4奪三振無失点と完ぺきな投球を披露。紅白戦からの連続無失点記録を10イニングまで伸ばし、先発ローテーション入りへ大きく前進した。課題のクイック投法で進歩を示し、昨季習得したチェンジアップも改良。ひと皮むけた2年目右腕が開幕からの先発定着と2ケタ勝利へ突き進む。

【試合結果
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 全く危なげなかった。唐川が許した走者は四球の2人だけ。直球の最速は140キロ止まりも伸びがあり、変化球も切れた。初回に中村紀をスライダーで空振り三振に仕留めると、4回はリックのバットをへし折った。

 「直球も変化球もしっかりコントロールできてテンポ良く投げられた。(2軍と)行ったり来たりしているようでは1軍選手とは言えない。開幕から1軍で投げて、1年通して投げていきたい」

 18日の紅白戦で右手中指のツメを割り、中10日と登板間隔は空いたが、影響を感じさせない安定感抜群の投球。石垣島キャンプ中にバレンタイン監督から指導されたシンカー気味に落ちるチェンジアップと、昨季習得したものと落ち方が違う2種類のチェンジアップを効果的に織り交ぜた。現時点で先発ローテーション入りが確定しているのは清水、渡辺俊、小林宏に成瀬。唐川は残り2枠を小野、久保、大嶺と争うが、実戦3試合10回連続無失点の充実度で一歩抜け出した感がある。

 課題のクイック投法も克服しつつある。昨季は12度企図された二盗の阻止は1度だけ。デビューから3戦3勝も、以降は弱点につけ込まれてフォームを崩し失速。その反省を生かし昨秋からクイックを徹底的に反復練習してきた。この日は3回に内村に二盗を許したが、里崎の二塁送球がそれたためでタイミング的にはアウト。指揮官も「クイックの問題はもう過去のこと。すべての球種をしっかり投げられているし昨年とは全く違う投手に見える。非常に成長している」と絶賛した。

 ほぼ完ぺきな内容も初回と3回に2死から与えた四球を「あれは良くない」と反省も忘れない19歳右腕。2ケタ勝利は目標の最低ラインだ。殻を突き破った先には無限の可能性が広がっている。

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2009年3月2日のニュース