原さん手放し「起死回生」のガッツ弾

[ 2008年9月4日 22:32 ]

 【巨6―2広】行き詰まった流れを、たった一振りで変えた。巨人は2―2の8回、小笠原が2試合連続となる勝ち越しの28号ソロ。「投手が踏ん張っていたので、何とかしようと思っていた。最初モヤモヤしたけど、すっきり勝てて良かった」と笑顔を見せた。

 先頭打者で打席に入った。直球を空振り、カーブを見逃し、シュートは外に外れてカウント2―1。4球目に広島バッテリーが選んだのは内角高めの直球だった。前の打席で空振り三振させられた球種だったが「頭になかった」と小笠原。大竹の内角高めの148キロを叩くと、弾丸のような打球が右翼席上段へ突き刺さった。
 小笠原の本塁打は勝利に直結する。これで一発が出た試合は26試合になったが、22勝3敗1分けと驚異的な勝率だ。原監督は「沈滞した中、がらっと風向きを変えてくれる。まさに起死回生だった」と手放しで褒めた。
 首位阪神とのゲーム差は4・5。虎の背中は視界に入った。それでも小笠原の言葉は変わらない。「一つ一つ。目の前の試合を大切に戦うだけ」。2連覇を目指す巨人の追い上げに、寡黙だが献身的に勝利を求める強打者が大きく貢献している。

続きを表示

2008年9月4日のニュース