あきらめん!松井秀ヤンキース レイズ下す

[ 2008年9月4日 06:00 ]

首位レイズに快勝、喜ぶ松井秀(右から2人目)らヤンキース選手

 【ヤンキース7-2レイズ】ヤンキース・松井秀喜外野手(34)が2日(日本時間3日)、チームの命運が懸かる首位レイズとの3連戦の初戦で復帰後初の2試合連続適時打を放つなど、逆転勝利に貢献した。9月は過去14年間でメジャー断トツの最高勝率・635を誇る“ヤ軍の月”でもある。タイガースに並ぶ今季最多タイ40度目の逆転勝利を飾り、奇跡のプレーオフ進出へ最後まであきらめるつもりはない。

【ヤンキーススタジャン


 まだ誰一人としてあきらめてはいない。グラウンド、そして連日の盛り上がりとなった試合後のロッカールームに、常勝帝国の空気が戻ってきた。4点リードの6回1死一、二塁で中前打を放ち貴重な追加点を挙げた松井は「いい場面で打てた。きょうは非常にヤンキースのいいところが出たと思う。こういう試合を続けたい」と首位レイズ相手の完勝に笑顔でうなずいた。

 3回に先制を許したがすぐさま逆転。主導権を渡さずタイガースと並ぶ今季最多タイの40度目の逆転勝利を飾った。最後の望みを懸けて戦う9月は連勝スタート。プレーオフ連続出場が始まった95年から14年間で、9月は224勝129敗の勝率・635。それに続くのがブレーブスの198勝145敗で勝率・577と、他29球団を圧倒的に引き離して驚異的な数字でトップに立つ“ヤ軍の月”だ。昨年9月も19勝8敗と追い込んで、シーズン中盤に黄信号がともっていたプレーオフ進出を勝ち取った。

 ジラルディ監督は「勝ち続けるしかない。一番大事な戦いを迎えている」と総力戦を示唆。左ひざ痛の松井でさえ復帰から14試合連続で先発起用。主力にも休養日は与えず全試合ベストオーダーを組み続ける。そんな指揮官の期待に、松井も復帰後初の2試合連続タイムリーで応えた。

 ワイルドカードを争う2位レッドソックスも大勝し、ゲーム差7は縮まらなかった。それでも「厳しいのは分かっている。うちは1試合1試合勝つしかない」と松井は前だけをにらんだ。かつてない逆境で迎えた9月を、再び“ヤ軍の月”とすることができるか。

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2008年9月4日のニュース