ノムさん来季も!楽天が続投要請

[ 2008年9月4日 06:00 ]

<楽・オ>試合前に笑顔を見せる楽天・野村監督

 楽天が野村克也監督(73)に来季の続投を要請していた。今季が3年契約の最終年で去就が注目されていたが、球団側は若手育成の手腕、人気面などを評価し、8月31日に仙台市内で島田亨オーナー兼球団社長(43)らが来季も指揮を委ねる意向を伝えた。シーズン中ということもあり野村監督は態度を保留したが、情熱は衰えておらず、来季も指揮を執ることは濃厚だ。

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 続投要請が行われたのは8月31日、デーゲームで行われたロッテ戦(Kスタ宮城)の後だった。島田オーナー兼球団社長と米田球団代表が野村監督と仙台市内で会食。来季の指揮を委ねる旨を伝えた。

 この日、米田球団代表は続投要請について「ノーコメント」と話すにとどまったが、来季が創設5年目となる発展途上のチームを再び野村監督に任せる方針が固まった。野村監督は創設2年目の06年に就任。就任2年目の昨年は67勝75敗2分けで、借金を初めて1ケタの8に減らし4位となり、最下位脱出に成功。今季は最下位に沈んでいるが、抑え不在など手薄な戦力ながら4月には球団初の単独首位に浮上。7月上旬までAクラスをキープした。昨年から田中、永井、嶋、渡辺直、育成選手の内村ら若手を積極起用し、長期的展望でのチームづくりも実を結びつつある。また、試合後の会見での“ぼやき”がファンの注目を集めるなど絶大な人気も球団にとってプラス材料といえる。

 シーズン中であることを考慮し野村監督は続投要請への即答を避けたもようだが、昨年10月には「オレの死に場所はグラウンドしかない」と話すなど監督業への情熱は健在。続投受諾は濃厚だ。この日は吉岡、礒部のベテランを登録抹消し、シダックス監督時代からの愛弟子で今季、育成選手から支配下登録した中村を1軍昇格させるなど、来季をにらんだ入れ替えも行った。球団側は73歳の高齢のため健康問題を考慮し、単年契約も視野に入れているが今後、条件面の調整がつき次第、正式に続投が発表される予定だ。

 05年9月に野村監督に就任要請した際、当時の三木谷オーナー(現球団会長)は「簡単にバラ色のチームはできないだろうが、しっかりとした軸になれる人が必要」と話した。「野村の考え」を浸透させ、楽天が躍進の5年目を目指す。

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2008年9月4日のニュース