【フィギュア】年下の“姉”が支えた万感の金 三浦璃来「頼ってばかりじゃ駄目。2人で強くなろう」

[ 2026年2月18日 05:05 ]

ミラノ・コルティナ冬季五輪 フィギュアスケート ペア・フリー ( 2026年2月16日    ミラノ・アイススケートアリーナ )

演技を終え抱き合う三浦璃来、木原龍一組(撮影・小海途 良幹)
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 ペアのフリーが16日に行われ、昨季世界選手権優勝の“りくりゅう”こと三浦璃来(24)、木原龍一(33)組(木下グループ)が世界歴代最高となる158・13点をマークし、合計231・24点で金メダルを獲得した。ショートプログラム(SP)5位からの頂点は五輪史上最大の逆転劇。この種目で日本勢初の表彰台で、06年トリノ大会の女子の荒川静香、14年ソチ、18年平昌大会の男子の羽生結弦に次ぐ金メダリストとなった。

 たくましくなった三浦が万感の時を迎えた。昨年12月の全日本選手権で左肩を脱臼してフリーを棄権。状態が不安視されたが、病院での検査などを経て、肩の関節周りの筋肉を鍛える方法を見直して強化した。「人生で今が一番、肩が強い」と自信を持って臨んだ今大会。金メダルを手にし「昨日から立て直せて、今までやってきた強さを出せた。そこが一番うれしい」と感慨に浸った。

 19年8月にペアを結成。既に五輪に2大会連続で出場していた木原に対して「自分がついていけるのか心配があった」という。当時は高校3年生。ホームシックで「日本に帰りたい」とごねることもあった。9歳上の木原から「豆腐メンタル」とやゆされるほど精神面が未熟で、練習メニューから慣れない海外生活まで任せきりだった。

 だが、23年に木原が腰椎分離症に苦しむ姿を目の当たりにし「頼ってばかりじゃ駄目。2人で強くなろう」と意識を変えた。結実したのが今大会。SPでリフトにミスが出て、落ち込み泣き続ける木原を何度も励ました。ずっと支えられてきた年下の三浦が、今度は支える立場になった。

 7年前に引け目を感じていた姿はもうない。涙が止まらない木原の頭を優しく撫で「今回は私がお姉さんでした」と言った。「五輪で自分たちらしい演技をできてうれしいし、日本のペアの未来に貢献できていたらうれしい」。新たな道を切り開き、晴れやかな表情を浮かべた。

 【三浦璃来とは】
 ☆生まれとサイズ 2001年(平13)12月17日生まれ、兵庫県出身の24歳。1メートル46。中京大卒。
 ☆競技歴 5歳の時にディズニーアニメでミッキー、ミニーが滑っている映像を見てスケートを始める。ペア転向後は市橋翔哉と17~19年の世界ジュニア選手権出場。19年に木原と組み、現在はカナダ拠点7季目。
 ☆タイトル総なめ 北京五輪翌年の22~23年シーズンはGPファイナル→四大陸選手権→世界選手権の順で制し、年間グランドスラムを達成した。
 ☆1人で… 兵庫県宝塚市の御殿山中出身。海外の試合と重なり卒業式に出られず、周りの生徒が「三浦さんだけの卒業式をしたい」と企画。学年集会の場で、1人の卒業式が行われ、200人超の3年生全員に送り出される。
 ☆忘れ物癖 あまりに頻度が高く、木原に警戒されている。練習に行くのにスケート靴を忘れたり、リンクに衣装を置いて帰ってしまうことも。

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