【高校ラグビー】常翔学園 88年度“幻の決勝”再現で茗渓学園に競り勝ち初戦突破 No・8山本が2T

[ 2025年12月28日 05:30 ]

第105回全国高校ラグビー1回戦   常翔学園41―29茗渓学園 ( 2025年12月27日    花園 )

<茗渓学園・常翔学園> 後半、トライを決める常翔学園NO・8山本 (撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

 記念大会で例年より5校多い56校が参加して開幕し、1回戦10試合が行われた。前回大会4強の常翔学園(大阪第2)は茗渓学園(茨城)を41―29で撃破。No・8山本智輝(2年)が2トライを挙げた。2回戦で大会3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川第1)と対戦する。東海大大阪仰星(大阪第1)は大会歴代3位タイの137得点で坂出第一(香川)に大勝。初出場の慶応志木(埼玉第2)、2大会ぶり9度目出場の早実(東京第2)も初戦を突破した。

 1回戦屈指の好カードは、6度目の頂点を狙う常翔学園が制した。幻に終わった「昭和最後の決勝」の白黒を令和でつける――。その重みに、山本は武者震いしていた。「常翔でラグビーをする以上、茗渓との歴史は分かっていますから」。聖地デビューとなったNo・8の推進力が難敵撃破の原動力だった。

 17―5で迎えた後半6分、ゴール前10メートルでパスを受けると、2人を引き連れながらインゴールへ飛び込む。同11分には中央付近のラックから抜け出してこの日2本目のトライを決めた。「絶対に前に出続ける。それは伝統のNo・8を背負う自分が体現しないといけないと思っていました」。縦に突破するスタイルを貫く同校。連綿と受け継がれる伝統を自らの走りで示した。

 両校は第68回大会(88年度)で決勝に進出したが、昭和天皇崩御によって試合が中止となり、両校優勝となった。初戦の相手が決まると、白木繁之監督ら指導者が連日「幻の決勝」の話を選手に語った。ただし山本は、以前から両校の物語を知っていた。長男・大輝さん、次男・敦輝(現東京SG)も同校OBで、これまでの歩みには詳しかった。そして「兄のように花園でプレーしたい」と憧れ続けた舞台で輝いた。

 前回対戦した06年度に出場していた白木監督は「今も昔も展開が速いスタイルは変わっていなかった」と両校が築いてきた物語に思いをはせた。2回戦の相手は優勝候補に挙がる桐蔭学園だが、山本は「徹底して前に出続ける」と誓った。ノーシードから目指す13大会ぶり優勝へ、「幻の決勝再現」を幕開けとする壮大な物語が始まった。 (河合 洋介)

 ▽幻の決勝 両校は第68回大会(1988年度)で決勝に進出。89年1月7日の午前6時33分、昭和天皇崩御によって、キックオフ3時間前の10時に試合中止が決定し両校優勝となった。花園大会での両校の通算対戦成績は常翔学園の3勝1敗。

 ≪2年時に“幻の決勝”経験 元木氏勝利喜ぶ≫大工大高(現常翔学園)の2年時に“幻の決勝”を経験した元日本代表CTB元木由記雄氏(現京産大ラグビー部GM)が後輩たちの勝利を喜んだ。この日はテレビで試合を観戦。「自分たちの力を出してほしいと思っていた。フィジカルでゲームを優位に進めていた」と振り返った。両校優勝となった第68回大会について問われ「試合をやりたい思いが強かったけど、仕方のないことだったので」と当時に思いをはせた。

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

スポーツの2025年12月28日のニュース