【カーリング】フォルティウス五輪切符!進化の裏にあった「世界一」のエッセンス

[ 2025年12月12日 06:00 ]

カーリング ミラノ・コルティナ五輪最終予選第6日   日本6-5ノルウェー ( 2025年12月10日    カナダ・ケロウナ )

ノルウェーを破って8大会連続の五輪出場権を獲得し、歓喜する日本代表フォルティウスの(左から)小林、小谷、吉村、近江谷、小野寺(共同)
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 フォルティウスの進化の裏には、「世界一」のエッセンスがあった。分岐点は21年。22年北京五輪に向けた代表決定戦に「北海道銀行フォルティウス」として挑んだが、ライバルのロコ・ソラーレに敗れた。さらに同年末には北海道銀行とのスポンサー契約も終了。近江谷は「なにもなくなってしまった」と当時を振り返る。それでも諦めなかった。「ただ続けるだけでなく、世界一を目指す」と夢を追い続ける道を選んだ。

 精神面では、侍ジャパンの23年WBC優勝をヘッドコーチとして支えた白井一幸氏(64)をメンタルコーチとして再招へい。白井氏は大谷翔平のメンタリティーをチームに植え付けた。WBC準決勝、敗色濃厚の場面で大谷はベンチで「そんな簡単に世界一になったら、面白くないと思わない?」と語ったという。大谷流のポジティブ思考は、チームに大きな影響を与えた。今大会でも吉村は「自分たちの戦いをすれば必ず勝てる」と言い切るなど、前向きな姿勢が浸透していた。

 さらに全員が「自己指示の確認書」を作成し、1日5回以上読み込むことを習慣化。白井氏は「ゴールを明確にする。彼女たちの場合は金メダル。そのために具体的にどうすることができるのかを書き出してもらった」という。ゴールから逆算する思考を徹底。最後の喜び方まで決めておくのもその一貫だった。

 技術面では五輪で金、銀、銅すべてを獲得しているレジェンド、ニクラス・エディン氏(40)が24年にコーチに就任。攻撃的な「世界一」の戦術を吸収し、これまで以上に多彩な戦い方を手に入れた。エディン氏は「彼女たちは間違いなくタフになった」と証言する。存続の危機を乗り越え、フォルティウスはより強くなった。

 ▽フォルティウス 2010年11月に小笠原歩、船山弓枝、吉田知那美の3人で結成され、翌年4月に小野寺佳歩を加えて「北海道銀行フォルティウス」として本格始動した。拠点は札幌市。14年ソチ五輪に出場して5位の成績を収める。五輪後の同年3月に吉村紗也香と近江谷杏菜が加入。しかし、18年平昌、22年北京五輪は出場がかなわず、21年11月をもって北海道銀行とのスポンサー契約が終了した。クラブチームとして再始動し、21年に小林未奈、22年には小谷優奈が新たに加わった。チーム名はラテン語で「より強く」を意味する。

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