【世界陸上】三浦「一瞬、メダルが見えた」 ラスト接触で失速も8位入賞は「宝物」

[ 2025年9月16日 05:00 ]

世界陸上第3日 ( 2025年9月15日    国立 )

<世界陸上東京・3日目>男子3000メートル障害決勝、ゴール前の直線で選手と接触しバランスを崩す三浦(右)(撮影・藤山 由理)
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 男子3000メートル障害決勝では、日本記録保持者の三浦龍司(23=SUBARU)が8分35秒90で8位入賞を果たした。世界大会デビューを飾った21年東京五輪会場でもある国立競技場で一時はメダル圏内の3位まで浮上。2大会連続の入賞で世界上位の常連であることを確かに示した。

 メダルに届かなかったが、その距離感は一気に近くなった。三浦は最後の1周で勝負を懸け、バックストレートで猛スパートを仕掛けた。ラスト200メートルで集団から抜け出し、3位に浮上。「一瞬、メダルが見えた」と言う。ただ水濠(すいごう)を越え、最後の障害を終えたところで選手と接触。腕がもつれ、痛めていた右足首が限界を迎えた。結果は8位。「今までで一番手応えがあった。悔しい」と思わず天を仰いだ。

 夢の景色だった。同じ会場での21年東京五輪は7位。華々しく世界大会デビューを飾ったが、コロナ下で無観客開催だった。自らの活躍を生で見せられなかった。あれから4年。自らが持つ日本記録を一気に上げ、23年世界選手権、24年パリ五輪と連続入賞。全ての経験を生かした力走を見せ「4年前より確実に成長できている」と充実した表情で振り返り、割れんばかりの歓声にも背中を押され「宝物になる思い出」と実感を込めた。

 島根県浜田市出身。実家近くはイノシシや熊も出る。「野生児かは分からないけど、海、山、川。全て制覇した」。ほぼ濡れずに水濠を跳び越える、しなやかなバネは大自然での遊びが原点。地元の陸上クラブでは走跳投の全ての動きを叩き込まれた。力強さを求められる3000メートル障害は三浦にとって運命の種目。その道を極め続けるつもりだ。

 来季は世界選手権も五輪もなく、地力を上げるシーズンとなる。「フラットレースで基盤を高めれば、伸びしろが見えてくる」。まだ23歳。無限の可能性を秘めている。

 【三浦 龍司(みうら・りゅうじ)】☆生まれとサイズ 2002年(平14)2月11日生まれ、島根県浜田市出身の23歳。1メートル68、56キロ。

 ☆競技歴 小学1年からクラブで競技を始めた。京都・洛南高では19年全国高校総体3000メートル障害2位。順大時代は21年東京五輪7位、23年世界選手権6位。SUBARU入社後は24年パリ五輪8位。

 ☆日本記録 今年7月のダイヤモンドリーグ・モナコ大会で自身の記録を6秒以上更新する8分3秒43の日本新記録を樹立。パリ五輪金メダル相当で今季世界3位の好記録。

 ☆箱根駅伝 順大1年時の21年大会は1区で区間10位。2、3年時はエース区間の2区で11位、12位。4年時は1区10位。

 ☆趣味 日本海に面した浜田市は良質の釣り場が多く、実家に帰省したときは釣りを楽しむ。地元の寿司店にも足を運び、好きなネタは「えんがわ」。

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