ラクロス女子 中沢こころ&ねがい姉妹 「ロールモデル」はサッカー元日本代表の父・佑二さん!
スポーツニッポン単独取材 ロス五輪への思い語る
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28年ロサンゼルス五輪の競技に採用されたラクロス女子日本代表の中沢こころ(23)、ねがい(21)姉妹が29日までにスポニチの単独取材に応じ、五輪への思いを語った。1908年ロンドン五輪以来、実に120年ぶりの復活となる注目競技。サッカー元日本代表DFの中沢佑二さん(47)を父に持ち、姉妹での五輪出場を目指す2人に迫った。 (中村 文香)
熱気あふれるフィールドで、ひときわ存在感を放つ2人がいた。中沢こころとねがい。6月に行われた強豪英国との親善試合で姉妹で7得点をマークし、13―7の勝利に貢献した。サッカー元日本代表の佑二さんを父に持つ、女子日本代表の中心選手だ。
こころ「ラクロスは、クロスを使ったテクニックがあるスポーツで、攻守の切り替えが早く、スピード感のある試合展開が魅力かなと思います」
姉・こころは日大中時代の12歳で競技を始めた。同校のラクロス部が強く、母の勧めで体験に行ったことがきっかけ。元々走ることが好きだった少女は、すぐにとりこになる。2歳違いの妹・ねがいが影響を受け、ラクロスを始めるのも必然だった。
ねがい「私は小学校の運動会でリレーの選抜選手になりたかったので、走りのトレーニングはしていたのですが、スポーツは特に何もやっていませんでした。中学ではラクロス部と陸上部で迷いましたが、姉が所属していたのでラクロス部を選びました。走るだけでなく、チームワークも必要なスポーツだというのも魅力的だと思いました」
ともにアンダーカテゴリーでの代表を経て、進学先に選んだのは米ケンタッキー州にあるルイビル大(NCAA1部)。ラクロスの起源は北米の先住民族の祭事だと伝えられる。現在も米国とカナダが本場。強豪カンファレンスACCに所属する同大での日々が、日本代表に選ばれるまでの礎になった。
こころ「U19の時にアメリカやカナダの選手のプレーを見て、レベルの高いところでプレーしたいと思ったのがキッカケでした。当時はコロナ禍で大変でしたが、ラクロスも、人としても凄く成長できたかなと思います。アメリカはプレーの強度が高く、練習もハードだったので大変でした。勉強面では遠征中の飛行機やバスの中で、課題をやったりしていましたね」
ねがい「姉にアメリカのラクロスについて聞いて、私も行きたい気持ちが強くなり決めました。日本に比べるとアメリカは大学数も多く、試合も多いので、高いレベルで経験を積めるのは大きいと思っています」
米国の大学を選んだのは、自身も高校卒業後に単身サッカー留学をした経験を持つ父の後押しも大きかった。W杯、そしてシドニー五輪代表でもあった佑二さんは、姉妹にとってのロールモデルだと口をそろえる。
こころ「私は父が一番のロールモデルだと思います。よく言われるのは、“できるかできないかじゃなくやるかやらないか”。父もブラジルに留学していたり、アスリートとしてもそうですが、スポーツへの考え方も凄く影響を受けています」
ねがい「ストイックな父の姿を小さい頃から見ていたので、凄く尊敬しています。自分も父のようなアスリートになりたいって思っていますし、凄く大きな存在です。もう引退しているのに、今でもトレーニングしているんですよ(笑い)」
ラクロス女子日本代表は8月7日に中国・成都で開幕するワールドゲームズに挑む。アンダーカテゴリーではともにプレーしてきたが、フル代表として一緒に戦う大会は今回が初めて。もちろん、ロス五輪も姉妹でのメダル獲得を目標に掲げる。五輪と同じ6人制の世界ランクは6位とメダル有望競技だ。
こころ「中学生の頃からオリンピックに採用されるかもしれないと言われていたので、ずっと目標にありました。やっぱり日本が世界で勝たないと注目されないですし、知名度も上がっていかない。そのためにも頑張りたいって思います」
ねがい「私は陸上のウサイン・ボルト選手が凄く好きで、オリンピックは小さい頃から見ていました。ラクロスが同じオリンピックに入ったというのはまだ実感が湧かないですが、凄く大きな舞台なので楽しみです。2人のコンビネーションもお見せできたらと思うので、姉妹で行けたらいいなと思っています」
来夏には女子世界選手権(26年7月24日~8月2日)が東京で行われ、五輪に向けた試金石にもなる。こころとねがい――。姉妹の挑戦がラクロス界に新たな風を吹き込む。
◇中沢 こころ(なかざわ・こころ)2001年(平13)10月27日生まれ、神奈川県出身の23歳。日大中高のラクロス部が強かったことから12歳で競技を始める。日大高3年時に選ばれたU19代表を経て22年にフル代表。米ルイビル大卒。趣味はスポーツ観戦で好きなチームはJリーグの横浜M。1メートル62。
◇中沢 ねがい(なかざわ・ねがい)2003年(平15)11月12日生まれ、神奈川県出身の21歳。姉の影響で12歳で競技を始め、19年には15歳でU19代表に選ばれる。日大中高を経て米ルイビル大在学中。趣味は音楽鑑賞でK―POPの「ZEROBASEONE(ゼロベースワン)」がお気に入り。1メートル65。
【父は横浜国大女子ラクロス部HC】
父・佑二さんは現在、横浜国大の女子ラクロス部でヘッドコーチを務める。娘がラクロスに打ち込む姿を見て、自身も一から競技を学んだ。2人の特徴について、長女こころは「点取り屋。シュート技術は高く、日本で一番と言っても過言ではない。サッカーで言うとメッシ(マイアミ)のような選手」と表現し、次女ねがいは「中盤のオールラウンダー。走攻守の全てが優れている」と評した。
▽ラクロスと五輪 北米の先住民に親しまれ、欧州からの入植者が競技として発展させた。先端にネットが付いたスティックで球を操り、ゴールを狙って得点を競う。1904年セントルイス、1908年ロンドンに続く3大会目の正式種目採用となった。男女ともに伝統的な10人制ではなく「SIXES」と呼ばれる6人制で行われる。IOCは1チーム11人、男女それぞれ6チームにより実施と発表。出場国の決定方法は現時点で未定。
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