【玉ノ井親方 視点】連敗の豊昇龍は心配な負け方 パターン的に良くない

[ 2025年5月14日 19:22 ]

大相撲夏場所4日目 ( 2025年5月14日    両国国技館 )

<大相撲夏場所4日目>阿炎に引き落としで敗れた豊昇龍(手前)(撮影・大城 有生希)
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 注目していた大の里と王鵬の一番は、綱獲りを狙う大関が、相手に何もさせずに完勝した。ただ、その相撲を説明する前に、横綱の取組に触れておきたい。

 今場所の先行きが心配になる負け方だったからだ。

 前日の王鵬戦と同じように、この日も全く足が出ていなかった。阿炎には以前、手をたぐって勝ったこともあり、少し見て立ったのかもしれないが、受ける立ち合いになり圧力をかけることができなかった。

 当たっているように見えて、相手に力が伝わっていないから、慌てて何とかしようとして、逆にはたきを食らってしまった。

 この2日間、足が前に出ておらず、相撲になっていない。パターン的に良くない流れだ。せめて足が前に出ていれば、負けても傷が浅くて済むが、相撲が受け身になってしまっているところが気になる。

 若隆景や若元春には良い形で取れるのに、重い力士や上背のある力士が相手だと、その出方を見てしまうようなところがある。その分、対応が後手に回る。

 歯車がかみ合わなくなると、焦りも出てくるだろう。だが、横綱は常に結果を求められる地位だ。

 とにかく、今は良い時の相撲を思い出して取るしかない。立ち合いでしっかり当たった後に前に出るとか、相手の前まわしを探りにいくとか、原点に戻ることが必要だ。

 次に大の里の相撲についてだが、先場所は相手の出方を見るような立ち合いで、馬力のある王鵬に不覚を取った。しかし、この日は迷うことなく当たって、二の矢の足もしっかり前に出ていた。先場所の黒星を胸に刻み、同じ轍(てつ)を踏まなかったのは充実の証だろう。

 初日、2日目の取組は、まだ大関本来の相撲内容ではなかったが、日に日に良くなってきている。横綱ともう1人の大関の琴桜の調子がいまひとつなだけに、大の里にかかる期待はますます大きくなっていきそうだ。(元大関・栃東)

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