【箱根駅伝】中大・吉居兄弟が兄弟リレーでV呼び込むか 大和「隣の区間なら」駿恭「任せられた区間を」

[ 2023年12月15日 17:30 ]

<中大箱根駅伝共同取材>2人で「C」ポーズの吉居兄弟。兄の吉居大(右)と弟の吉居駿(撮影・篠原岳夫)
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 第100回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)に向け、7年連続97回目の出場となる中大が15日、東京都八王子市内の多摩キャンパスで記者会見を行った。

 最多14回の優勝を誇る名門校は28年ぶりの頂点を目指す。藤原正和監督は「往路も復路も勝つのが理想だが、往路は混戦になる。3区まで混戦で来ると予想している。4区でアドバンテージを得たい。復路が大きな勝負の場になる」とレースプランを明かした。

 前回の箱根で総合2位。22年ぶりにトップ3に食い込み、吉居大和、中野翔太ら力のあるランナーが最上級生となった今季は「3冠」を目標に掲げた。

 しかし出雲駅伝は7位、全日本大学駅伝は4位とターゲットに届かなかった。残されたタイトルに向けて指揮官は「3冠のハードルは高いなと正直感じていたけど、絶対に箱根だけは取らせてあげたい」と語気を強めた。

 その鍵を握るのが大和と駿恭(2年)の吉居兄弟だ。兄・大和は4度目の箱根。22年は1区、23年は2区で区間賞を獲得。「エース区間をもう一度走りたい。個人として区間新記録を狙いたい」と今回も2区での快走を思い描いている。

 出雲は欠場、全日本は3区で区間11位と不本意な結果となったが、11月下旬に1万メートルで28分1秒02の自己新をマークし調子は上向き。「箱根では来年のチームに何かをしっかり残せるような走りをしたい」と決意をにじませた。

 弟・駿恭は前回4区で箱根デビュー。1年生ながら区間5位と健闘した。2度目の大舞台を前に「5区、6区の山以外ならどこでもいい。監督が7区を重要区間に挙げているので力になりたい気持ちもある」と話した。

 今季は「トラックを意識してやってきた」と5000メートルで13分22秒01の好記録を叩き出すなどレベルアップ。出雲は2区で区間11位と苦戦したものの全日本では1区で3位と好走。「トラックでの力を駅伝でそのまま出せると思ったが、その難しさを2回の駅伝で感じた。箱根は一番狙っている駅伝なので集中して臨みたい」と意気込む。

 注目は兄弟タスキリレーが実現するか。大和は「兄弟リレーはできればやりたい気持ちはもちろんある。チームが良い結果を出せる区間配置が優先だけど、隣の区間になればうれしい」と歓迎した。

 駿恭も、兄と一緒に走る箱根はラストとなるだけに「兄弟リレーしたい気持ちはある。優勝を狙う上で自分の任された区間をしっかり走ることが大事」と希望を口にした。

 2人が仙台育英に在籍していた19年東北高校駅伝では3年の大和が1区、1年の駿恭が2区でタスキをつなぎ、ともに区間賞で母校を優勝に導いた。箱根でも同じストーリーを描くことができるだろうか。

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