【ラグビーW杯】4度目のリーチ・マイケル 離脱ムーアの低いタックルと思いを引き継ぐ

[ 2023年9月5日 04:45 ]

式典後に記念キャップをかぶってポーズするリーチ
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 8日(日本時間9日午前4時15分)に開幕するラグビーW杯フランス大会に出場する日本代表は3日(日本時間4日)、大会中の拠点となるフランス・トゥールーズの市庁舎でウエルカムセレモニーに出席した。フランカーのリーチ・マイケル(34=BL東京)は無念の離脱となったロックのジェームス・ムーア(30=浦安)の低いタックルと思いを引き継ぐと決意表明した。

 セレモニーを終えると、4年に1度の高揚感にあふれていた。今回で4度目となるW杯という大舞台を知り尽くすリーチ。開幕の足音がすぐそこまで近づくことを実感させる恒例行事に「凄くワクワクしている。やっとW杯が始まった感じ」と独特の雰囲気を思い出していた。

 無念の離脱となったムーアの魂を引き継ぎ、欧州に乗り込んだ。レッドカードによる出場停止処分が明け、復帰戦となった先月26日のイタリア戦。その日から防具のヘッドキャップを着用していた。黒ベースに赤のラインが入ったデザイン。実はムーアと同モデルだった。「同じやつを買った。色も同じにして、マスキングも一緒にした」と明かした。

 リーチにとってムーアは年下ながら、公式プロフィルの「尊敬する人」欄にその名を記す存在。東芝(現BL東京)で同僚だった際は切磋琢磨(せっさたくま)し、19年W杯ではともに中心選手として8強入りに貢献した戦友だ。今回、一度はW杯代表入りしながら、コンディション不良で離脱したその思いも背負い、大会を迎える。

 本番で重要となるのが低く鋭く入り、強烈な、まさにムーアのようなタックルだ。7月からの国内5連戦ではサモア戦でリーチ、フィジー戦でラブスカフニが、いずれも危険なハイタックルでレッドカードを宣告され出場停止処分。大会期間中に同じようなことがあれば命取りになる。リーチは尊敬する後輩を手本に「ムーアくらいのタックルをこれから頑張る。低いタックル」と誓った。

 この日の式典では、W杯の恒例となっている出場記念キャップが贈呈された。過去3大会でも受け取っているが、今回はまた違った重みと実感がある。「このキャップを勝ち取るためにいろんなことを犠牲にした。この大会は余計にキャップの大事さを感じてる」。全ての思いを、こん身のタックルに込める。

 ≪出場停止処分中ラブスカフニがサポート誓う≫8月5日のフィジー戦のレッドカードで3試合出場停止処分中のラブスカフニは復帰するまで「個人ではなく、チーム」と、サポートに徹することを誓った。処分は残り2試合だが、3試合目は軽減の対象で、最短で1次リーグ第2戦のイングランド戦から復帰する可能性も残されている。代表で主将も担った経験を持つ大黒柱は「(課題を)修正しながら、いいパフォーマンスを出したい」と話した。

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