幕下15枚目格付け出しの落合がプロ“初勝利”「少しホッとした」 宮城野親方期待の怪物が圧巻の相撲

[ 2023年1月11日 15:25 ]

大相撲初場所4日目 ( 2023年1月11日    東京・両国国技館 )

<大相撲初場所4日目>瀬戸の海をすくい投げで破る落合(左)(撮影・西海健太郎)
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 元高校横綱で昨年の実業団横綱の落合(19=宮城野部屋)が瀬戸の海(18=高田川部屋)を下して2連勝とした。

 幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏んだ今場所、一番相撲が不戦勝だったため、この日が実質的なデビュー戦に。瀬戸の海のもろ手突きからの引きにも慌てず見ながら前に出ていき、左を差して最後は腕を突きつけるようにして左すくい投げを決めた。

 大相撲の土俵での“初勝利”にも表情を緩めることはなかった。「実際に国技館の舞台で相撲を取ることができたので少しホッとした気持ちもある」としながらも「今日はもう終わったので次の一番に備えようと思っています」とすぐに気を引き締めた。

 相手の相撲は熟知していた。対戦が予想される幕下力士全員の取り口の研究は、入門する前から入念に行ってきた。場所前には稽古後に番付の近い力士の映像をチェックする姿もしばしば見られた。「対戦相手が発表された時に研究して(相手の)動きをしっかり見ていたので、自分はどっしりと構えようという気持ちでした」。得意の左を差して前に出る力強さ、スピードに加え、研究熱心さも落合の強さの秘訣だ。

 今場所全勝すれば、1場所での新十両昇進が確実となる。場所後の28日に断髪式を控えている師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)は、場所後(25日)に弟子の新十両昇進会見を行うことを望んでいる。「髷姿で会見に臨みたい。それが親方に対する恩返しだぞ」と落合らに場所前からハッパを掛けていたという。その期待に応えるべく、高校時代に「怪物」と呼ばれた逸材が実力を示す快勝で“デビュー戦”を飾った。

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