【玉ノ井親方 視点】豊昇龍 自己最高体重146キロで立ち合いの当たりに磨き

[ 2023年1月11日 04:33 ]

大相撲初場所 3日目 ( 2023年1月10日    両国国技館 )

御嶽海を寄り切りで破った豊昇龍(撮影・西海健太郎)
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 今場所の豊昇龍は11勝を挙げた先場所以上に自信を持って相撲を取っているように見える。馬力のある御嶽海が相手でも簡単に押されなかった。低い姿勢で当たって相手の出足を止めると、すぐに右前まわしを取った。さらに左を伸ばして前まわしを引きつけながら、御嶽海の大きな体を浮かせるようにして寄り切った。

 足腰の良さは叔父さんの元横綱・朝青龍をほうふつさせるが、以前は押し相撲の力士に苦戦するところもあった。しかし今場所は体重が自己最高の146キロまで増え容易に当たり負けしなくなった。立ち合いでしっかり当たれているから二の矢の攻めも生きる。御嶽海戦もまわしを取るのが速く、その分だけ元大関の対応が遅れた。

 先場所は12日目から3連敗し優勝争いから脱落。その悔しい経験を糧に立ち合いの当たりを磨いたことが、安定した取り口につながっているようだ。(元大関・栃東)

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2023年1月11日のニュース