新ルールで“夕梨花タイム”が激減…藤沢五月「作戦の完成形は模索中」

[ 2022年11月9日 16:37 ]

オンラインでの優勝会見で笑顔のカーリング女子日本代表ロコ・ソラーレ(左から)石崎琴美、吉田夕梨花、鈴木夕湖、吉田知那美、藤沢五月
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 カーリングのパンコンチネンタル選手権(PCCC)で優勝した女子日本代表ロコ・ソラーレのメンバーが9日、オンラインでの優勝会見に臨み、新設された大会で初代女王となった喜びなどを語った。

 今大会は「ノーティック・ゾーン・ルール」が採用となった初のWFC(世界カーリング連盟)イベント。センターラインにかかったガードストーンを先攻チームのセカンドの1投目までは動かせないルールのため、リードの吉田夕梨花(29)が得意とするウィック(相手の石に当ててにずらすショット)を繰り出す機会が極端に減った。

 吉田夕は「去年までだと、Bプランで前に当たっちゃってもいいというものが、今シーズンから絶対に当てていけないというところで、見ている人からは同じドローショットに感じても実際はマージンの部分が大きく変わった。リードというポジションは去年までウエートが合っていればOKだったけど、ウエートと曲がり幅も加味しないといけなくなった」と解説。「そういう制約ができたので、さっちゃん(藤沢)とウエートの話プラス曲がり方の話も多くするようになった」と振り返った。

 スキップの藤沢五月(31)は「“夕梨花タイム”がほとんどできなくなった。ただ、相手のガードの石がセンターラインに乗らなければ、ウィックができるので、夕梨花に求めるショットが難しくなっている」と説明し、その上で「夕梨花に今までより、たくさんドローショットを投げてもらうことで、アイスの変化により早く気付けるというメリットもできた」と強調。「作戦の部分で完成形というのはまだ模索中ではあるので、今回の大会で優勝できたことは良かったと捉えているけど、まだまだこれから考えなくちゃいけない」と、さらに戦術面を突き詰めていく方針を示した。

 チームはカナダ・オークビルでの大会に出場し、12月16日に開幕する軽井沢国際に合わせて帰国する予定となっている。

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2022年11月9日のニュース