20歳熱海富士 入門わずか2年で「夢の世界」挑戦 朝青龍、栃東に並ぶ高卒史上最速タイ入幕 

[ 2022年11月1日 04:09 ]

新入幕を決め、番付表を手にする熱海富士(日本相撲協会提供)
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 日本相撲協会は31日、大相撲九州場所(13日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、関取最年少20歳1カ月の熱海富士の新入幕が決まった。初土俵から所要12場所での昇進は歴代8位タイ(付け出しを除く)のスピード記録となった。

 大きな体から屈託のない笑顔がはじけた。「上がってうれしいのが一番です」。初土俵から所要12場所の熱海富士は、高卒では朝青龍、栃東(現玉ノ井親方)に並ぶ史上最速の新入幕。「そういう人たちみたいに自分もなれたらいいなと思います」。さらなる出世を予感させる偉業に、より一層目を細めた。

 入門からわずか2年でたどり着いた幕内の地位。「小さい頃からテレビで見てきた人たちがいっぱいいて夢の世界だと思っていた。有名な人たちと相撲を取れることが一番の楽しみ」と初々しく喜びを表した。会見に同席した師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)からは「まだ相撲の形が出来上がっていない。前に出る圧力だけでここまで勝っている」と厳しい評価。猛稽古で得意の右四つを磨き「まだ全然足りないところばかり」としながらも「少しずつ力はついているかな」と手応えを得ていた。

 兄弟子の翠富士と錦富士はともに新入幕で三賞を獲得。「格好いいなと思って見ていたので、自分も続けるようにしたい」と憧れの兄弟子と同じ三賞を目標に掲げた。無限の可能性を秘める20歳は「自分が一番年下なので、誰が相手でも思いきりいくだけです」と元気いっぱいに意気込んだ。

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2022年11月1日のニュース